Birthday

えー今日は,もうかれこれ10年も一緒に暮らしておる,妻さんの誕生日でした.「奥さん」「パートナー」「同居人」と,いろいろ呼び方はありますが,どれもそれぞれ理由があって好きではなく,まあ「妻」さんが呼びやすいかなと.一番しっくり来るのは「かあちゃん」ですがね.
それでまあ,娘と一緒にお祝いいたしました.
東京で見たフォーサイスとヤスミン・ゴーデルは,共に面白かったし,またずいぶんと考えさせられました.
ヤスミン・ゴーデルの「ストロベリーと火薬」に関しては,期待が大きすぎたとの声が多かった.彼女らが生活している現実の方が,表現よりよほど切羽詰まっているということだろう.
でも僕は,とにかくその現実に向かい合おうという,その姿勢を評価します.ただ,幾らシビアな現実でも,その悲惨さだけを強調しても,それは何処にも繋がらないとも思いました.たぶん,酷い現実であればあるほど,その当事者には何かユーモアのようなモノ,シビアな現実を乗り越える/迂回する別の回路が必要になるのではないかと...
ただ,それを,もし僕がその現実を受けとめる当事者になっても,言えるかどうか?
フォーサイスは,ただただ圧倒されるばかり.特に最初に観た最新作は,振付ではあるだろうけれど,人の所作を自在に編集したような,誰もが日常の動きを何の気なしにコンピューター上で弄くれるようになった現実があってこそ,初めて可能になった作品のような気がした.
しかも,このところずっと気になっている,人の脳はいかに動きを分析し認識するのか,という疑問に何だか答えてくれた.もちろんこれは,言葉ではちょっと説明しがたいが...
あとの2作品も,2000年の作品だが,いまでも十分すごい.まずは,そのダンサー達のテクニックに圧倒されるが,観ているうちにそれが現実にリンクしてくる.そこに,より現実に対抗できる力を感じた次第です.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です