Loule

Cine_teatroStage_5Auditorium_1Ceiling
9月21日22日23日:
Faroから十数キロ,車で20分程度のところにあるLouleという町に移動.ここにあるCINE TEATRO LOULETANOで23日一晩のみの公演.「水の家」チームはLisbonで公演しているが,僕はこの10日間,このLoule公演のためにPortugalに滞在していたといえる.
Faroに近いものの,ホテルもLouleに用意されて,FaroのCAPaとはさようなら.またいつか,滞在制作などできれば良いなぁ.僕はかなりPortugalの水があっているようだ.
ところが,そんな気持ちとは裏腹に,Louleの劇場はかなり厳しい.古くてかわいいところなのだが,かなり高い天井のスノコからは,たった3本のバトンしか下がっていない.奥行きも間口も10メートルはある舞台の上にたった3本,それだけ.一番前のプロセニアムに下がっている一文字は,プロセからワイアーで直に吊り下げてある.加えて,CINE TEATROの名の通り,間口いっぱいの稼働スクリーンがあり,それを舞台奥一杯まで押しやっても,ホリゾント幕の下からスクリーン枠の足が飛び出る.スノコには危険だから誰も上がってはならぬと言われるし,2層あるバルコニーの上層には,危ないからお客を入れられないという.(落ちるのか?バルコニーごと...)
それでも,見た目はちゃんと劇場なので,かえって至らないところが目立って仕方がない.客席からはバトンが何本あるかなんて見えないから,なぜホリゾント幕の上場も照明バトンも丸見えなのか,よくわからない.
今までにも厳しい場所はいくつもあったけれど,それはもう空間そのものがいかにも大変なところで,あまりちぐはぐな感じはなかった.かえって,そういうところでLEDを同期バリバリで動かす事で,作品がパワーアップした感があって得をしていたのだが,どうも今回は困ったもんである.
音響も,追加でサブ・ウーハーをLisbonから持ってきてもらったりしてがんばっているのだが,客席の天井が高くその全体積の割には機材不足で,いまいち迫力に欠ける.ここでも立派な見栄えというか構造が仇になっているわけだ.
シンプル・ミニマルな白い箱というセットは,最終的にはそれなりにかっちりしたが,その上部や周りの諸々がどうもワサワサでいけない.
何だかね,こんなこともあるわけだ.
もちろん,Refined Colorsだから,ここでもそれなりに公演できるという自信はあるが,想定外の場所だといえるなあ.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です