11月17日:素晴らしい,秋晴れ.
昨夜,Chapel HillでのEaさんの初日が無事に明けた.
まだまだ照明的には納得できない所もあるが,とにかく大きな支障はなく公演できて,ひとまずほっとしている.
この作品とのつきあいも,もう1年を超えるし,作品の立ち上げから関わっているので,かなり内容が頭に入っていて,何とかオペレーションができた感じ.
もともと僕の担当だったLEDのキュー数が80くらいあって,新たに通常の劇場照明のキューがこれまた70CUEくらい加わって,全部で150弱のきっかけがある.他の人の仕事を知らないので,はっきりとは言えないが,これはたぶん70分くらいのパフォーマンスにしては,かなり多いんじゃないかな.
もっとも,Refined Colorsは,全体の2/3くらいがタイムコードで同期して走っているので,シーンによってはもっとキュー数が多い.
MAXでテクストとして書き出した時間を,そのままLIDDELLに読み込んでキューを書いたりできるので,最初にいろいろ試していた時には,4分ぐらいのシーンで2000キュー以上になった事もある.まあこれなんかは,パチパチ鳴る音,いち音いち音に光の点滅を割り振ったりしていたんだけど,結局あまり多過ぎるとかえって分からなくなるので,いまはかなり減った.
でも,話は戻るが,昨夜の公演は,すべてのキューを手で操作しているので,きっかけを覚えるだけで一苦労.
それでも,とにかく覚えてしまえば,こっちのもんである.
ところで,どうもアメリカに入って以来,メールが送信できていないようである.別に跳ね返ってくるわけではないので最初は分からなかったのだが,日が経つにつれて,返事が来ないのを訝った電話が携帯にかかってくるようになり,それで判明.こっちも,メールを送ったのに一向に返信がないのでいらだっていたりしたのだが,どうもどのメールも送り先には届いていない模様.
スカイプは繋がるし,こうやってブログの更新などもできるのだが...
僕のメールサーバーの問題かとも思ったのだが,一緒に来ている他のテクニカルも,別のサーバーを使っているのに同じように送れていないとの事.困った!
とにかく,ここにいる限りにっちもさっちもいかないので,帰国したらすぐ再送します.もし僕から何か返信があるはずなのに,何も届いていない方がいれば,その旨メール下さい.おそらく受信は全部できていると思うので,帰国したら返信します.
明日には,日本に向かうので,今日がChapel Hillでの最終日.
聞く所によると,この街のほとんどを占めるUNC(ノースキャロライナ大学)は,アメリカ最古の公立大学らしい.他にももっと古い大学はありそうなもんだが,ハーバードとかそういう僕でも名前を知っている所は,皆プライベートスクールだとの事.
しかしまあ,何でこんな田舎にと思っていたら,この辺り一帯は,アメリカいちの煙草と綿製品の産地らしい.特にアメリカの煙草メーカーのほとんどは,ここに拠点があるとの事.なんともまあ,のほほんとして牧歌的に見えるが,その氏素性は奴隷制バリバリの白人ご都合主義の産物だったわけで,そこにこの国初の公立大学ができたと.
町自体が大学で,たいていの大学街がそうであるように,今は白や黒や黄色やいろんな色の目や髪の人々が,誰に遠慮もなく闊歩しているし,中にいる限り快適だが,この州の他の地域はどうなんだろう?
そして当然ながら,ノースキャロライナは圧倒的に共和党支持らしい(また聞きです,違ったらごめん).バーなどでも,ちょっと耳を澄ますと,ブッシュがどうした,とかの会話が聞こえてくる.まともには聞き取れないので,雰囲気だけの解釈だけど,今回の民主党の躍進で,共和党内でもかなりブッシュ批判は高まっているんだろう.
でも,思うんだけど,共和党が攻撃的で民主党が平和的かというと,そういうことではないだろうという気がする.
もちろんブッシュのいかれた原理キリスト教的倫理観や好戦性は最低だが,彼はたぶん単純でアホなだけだ.で,何でそんな人が現職の大統領になれたのか,しかも2選目だ,というほうが問題で,そういうのもたぶん共和党だからという答えではないんだと思う.
ああもちろん,そんなアメリカの事に茶々入れてるうちに,日本も同じように酷い事になってるようで,いつまでもご主人様のアメリカに尻尾振って付いて行こうとしていると,そのうちぽいっと道端に捨てられそうな状況である.そういえば,安倍さんって,何となく捨て犬が似合いそうな顔.