めずらしく,家族が揃う日曜日.(普通は,平日に休みをあわせることが多い)
突然強い雨が降る変わりやすい天気だったので,外に遊びに出るのはやめて,ウチで昼ご飯に餃子を作ることにした.「こどものとも」のわりと新しい号に,姉弟が餃子を皮から作る絵本があって,それがこのところ娘のお気に入りだったので,それじゃあ実際にやってみようかと.
ずいぶん前は,手打ちパスタなんかも作っていたことがあるのだけれど,このところ仕事に追われて,洗濯くらいはしても料理は妻に任せっきりの毎日だったので,久々に一緒に食べ物を作った.
やってみるとやはり面白い.例えば,手で広げた皮は,やはりどうがんばっても麺棒で伸ばしたものより厚く,それは皮だけの見た目ではわからないのだけれど,水餃子なんかにして食べてみると,如実に口の中で違いがわかる.手で伸ばした厚ぼったい皮の餃子は,それはそれでネパールの餃子(モモ)みたいで,ボリュームはあるのだけれど,やはり皮が薄くてきゅっと餡を包み込んで締まっているのは,なぜだか洗練された感じがする.
娘も大層楽しかったようで,昼寝から起きた第一声も「餃子美味しかったね!」だった.食いしん坊...
夕方には,3人で近所を少し散歩して,なかなか初夏の穏やかな日でした.
そろそろ今年前半の,ゆるゆるとした日々が終わろうとしている.
後半は,いま見えている限りでも,なかなか疾風怒涛.
詳細は,またおいおい.
true_YCAM residence 01
すでに山口情報芸術センター(YCAM)の情報誌で発表されたが,8月にパフォーマンス作品を滞在制作して,9月1日(土)に初演します.
タイトルは「true/本当のこと」,参加メンバーは下記のようになってます.
true creation member :
振付・出演: 白井剛(発条ト/AbsT)
振付・テクスト・出演: 川口隆夫(Dumb Type)
ディレクション・照明: 藤本隆行(Dumb Type)
音響・映像・ビジュアルデザイン: 南琢也(softpad)
音響・プログラミング: 真鍋大度
映像・プログラミング: 堀井哲史(rhizomatiks)
機構設計: 齋藤精一(rhizomatiks)
石橋素(DGN)
センサーシステム: 照岡正樹(VPP)
衣装: 北村教子
この,僕的にはかなり豪華なメンバーで,YCAM公演は一回のみ.皆さまお見逃しないように.
それで,一昨日から8月製作の実験をするために,山口に滞在中.YCAMに籠もるのは久々だが,製作のしやすさは以前と変わらない.もちろん,よく知っているというのもあるし,設備が良いというのもあるけれど,やはりこういう劇場やアートセンターを支えているのは,結局は中のスタッフだなぁということを,改めて実感する.
一緒に作っている,という感じがするのですよ.
乞うご期待.
First-Class Barbarian
true_YCAM residence 02
あっという間の一週間.
フライヤー用の写真撮影を軸に,いろいろ試すことができた.制作に入ってしまうと,とてもあんなふうに,撮影に時間を割くことはできない.
まだパフォーマンスの具体的な内容は,ほとんど決まっていないが,写真用のビジュアルを作っていくというのは,服や明かり.人のポーズや小道具など,ある意味公演のためのガイドラインを作ることにも近いので,かなり夢中になってしまった.その分,音はおいてきぼりになった感があるが,まあM鍋氏との制作は,かなり場数をこなしているので,何とかなるでしょう.それよりも,もう一人の音響担当のMナミ氏に,早くビジュアルデザイン作業から音制作にシフトしてもらわないと...
Shanghai 01
上海に来て数日.
今回は,ダムの作品のインストール.O Art Centerという美術館でひらかれる,Body Mediaという展覧会.
僕たちの作業の様子も含めた日々の詳細は,美術館のブログで公開されている.
http://www.oartcenter.com/wblog/
上海は,僕が生まれて初めて訪れた海外の地でもある.
1984年ごろ,日中国交正常化がなされてわりとすぐに,ひょんな事から上海・西安・北京と廻るチャンスがあって,生まれて初めて国外に出た.あれから数十年,当然隔世の感がある.その時は,まだこっちの人はほぼ全員人民服を着ていたのだ.
上海は2010年にエキスポが,北京は2008年にオリンピックだ.なので,もう街中が工事中.しかし,東京オリンピックと大阪万博や,バルセロナオリンピックとセビリア万博みたいに,こういうのはセットになっているものみたいだなぁ.そうやって,一時期に一点にお金が集中して,「開発?!」されて行く事の繰り返しで,ずっと稼いでいる人がいるのだろうね.
しかし,この時期の上海,毎日曇っていて,京都以上の湿気と熱気.まるで,埃だらけの蒸し風呂です.ただ,ご飯はたいてい何処で食べても,安くて美味しい.
そうそう,YCAMのサイトに,9月の新作「true」の紹介ページができました.また,チェックしてみて下さい.
http://www.ycam.jp/?module=event&action=show&id=572
Shanghai 02
もう何日目だか判然としない,蒸し蒸し泥デロ搬入.
しっかしまあ,英語の通じない事.いや,別に中国人が,英語を話せなくてはいかん,といういわれはないのだが,しかしお互い相手の言葉が話せないのに,どうやってコミュニケートすればいいのやら.
それはさておき,日々工事現場みたいなところで,作品の組み立てをしているわけだが,いろいろと呆れる事,感心する事多し.さすが中国四千年の歴史,侮りがたし.
昨日一番感心したのは,最初の写真の鳶職人.まだ十代でも通じそうな若者で,作品の構造を固定するワイアーの仕込みを頼んだら気軽に引き受けてくれた.何処から張ろうかと訊くので(身振り手振りで),できたらあそこからがいいなぁでも無理かなと,10mほど上の梁を指さすと,「あいよっ」と消えて行った.で,数分後にはひょいひょいとその梁の上を歩いて行って,両手を放して普通に立ってこっちにワイアーの端を投げてくれた.命綱もセーフティネットもない,ちょいと散歩に行くような気軽さである.
美術館の表に仮設されている,分館のような展示スペースも凄い.2枚目の写真の構造が出来上がるまで,ほぼ4日.建築足場とプラスティク製の布の構造で,天井部や床のパーツを除けばほぼ2日で,何にもない空き地にこれだけのモノが立ち上がった.けっこう強い夕立なんかにも耐えて,どんどん建築物らしくなっていく.
3枚目は,夜中近くに唯一開いていた食べ物屋にて.ひどくお腹が空いていたので,3人で行ったにしては頼み過ぎ.しゃぶしゃぶ屋さんみたいなところで,いろんな具をこまごま頼んで楽しむ.茸の盛り合わせは,初めて見るモノもあって(ひょっとしたら,知ってる茸が巨大化しただけのものかもしれないが...),興味は尽きず美味しくいただく.
Shanghai 03
段ボール肉饅の話を書こうかと思ったら,捏造らしいとのニュースが23で流れていた.
上海で一番感じたのが,食への執念というか,簡単にいえば1元(約16円)の肉饅でも,当然とにかくまずは基本美味しいのが当たり前という質の高さである.
日本だけじゃないけれど,安かったり夜中に開いていたり注文してから来るのが速かったりという条件があると,まあまあの味でも食べられるだけでも幸せというような感があるが,それは上海では通じない.
たまに,化学調味料てんこ盛りか?という味に出会う事もあるけれど,とにかく何処でもまずは美味しい.美味しいのが当たり前,その上で遅くに開いていたり,値段が安かったりという特徴で,客を集めているという感じなのだ.
そのもっとも印象的なのが,道端で売ってる点心だった.だいたい1元,高くっても2元以下で1個.僕の知っている言葉で書くなら,糯米萬頭だ焼売だというものが,ワサワサ人が集まっている道端で売られていく.「何て美味しそう!」という期待に違わず,それらは美味しいのだ.高額のレストランが美味しいのは当たり前,でも上海では1元の萬頭でも美味しくなければたぶん人は買わない...なかなかすてきな街でした.
帰国当日,フライトが18時過ぎなのでそれまでの数時間,美術館の人が残園に連れて行ってくれた.日本でもさんざん紹介されているだろう,上海随一の観光地/旧市街.その中でも,USA_クリントンやUK_エリザベス女王が訪れたという「Lu Bo Lang(緑波廊)」でランチ.とっても美味しゅうございました.
Kagurazaka die pratze
これはまた,凄い楽しいというべきか,見ようによっては追いつめられているとも言える状況.
上海から帰って,8月の「true」YCAM制作/公演の準備をしつつ,9月「Ea Sola」アメリカ公演の打ち合わせをしつつ,10月・11月の「Refined Colors」公演のやりとりをメールしながら,12月の金沢・横浜「true」公演の...
と,その前に忘れちゃならないのが,明日・明後日に神楽坂die pratzeで公演の,砂山典子パフォーマンス「First Class Barbarian」.期待に違わぬ,パワフルかつ珍妙な?!作品.
今日は,その仕込み.久々に,現場に入って,しばらく忘れていた感覚を取り戻す.前は,アサヒアートスクエアーでの,esquisse quartettoの公演.長いこと仕事してないねぇ.そんなことで大丈夫なのかワタクシ...
しかしまあ,昨日までは,あれもこれもと焦りながらも,まあ長いこと娘と一緒に居れる時間もあって,はぢける前の静けさとでもいうか,少々時間がゆっくり流れていたのだけれど,昨日からはいきなりワープするぐらい加速.
バタバタじたばたしながら,びわ湖にSasha Walts & guestsの「Korper」を観に行って,そのまま新幹線で東京入り.新幹線の中で,照明のキューをプログラムし始めて,本日仕込み/クリエーション/パートリハ,明日本番です.別に手を抜いてたわけじゃありません,この場所でしかできないことを,この場所で作ってるだけのこと.ツアー等,内容と別のことは一切考えない,この場だけの一本勝負.これこそ,見逃したらもう二度と...
お時間のある方は,明日・明後日にぜひ神楽坂die pratzeへ!
そういえば,「Korper」の一週間前に,寺田みさこさんの「愛音」も観ました.何よりも,高嶺格のセットデザインが印象的.いい仕事してました.びわ湖のフェスティバル,他にもいろいろ観たい作品はあったのに,今年はこれで精いっぱい.