HOKKAIDO at Singapore 01

唐突ながら、シンガポールに来て17日目。
今回は、4週間の滞在で、現地出身のダンサー/ディレクターのDaniel Kと「Hokkaido (Or Somewhere Like That)」という奇妙な名前のパフォーマンスを作っている。
Hokkaidoとは北海道の事、今やシンガポールや他のアジア人には憧れのリゾート地だ。
http://www.dansfestival.com/2010/shift-hokkaido.html
作品自体は、写真の記憶がやがてフィルムへと動き出していくという軸と、それに絡まるダンス。
技術的には、高解像度の映像の投影と、フレーム単位ので映像とLED照明の同期などを試している。
今回は、僕が持ち込んだLED照明とタマテック社のLiddell xkwに加えて、シンガポール側からCATALYST使いのウーチェンが参加、会場にあるWholehogと組み合わせて、自在に映像を操っている。
舞台は、memorandumのセットでORの照明をデザインしているような状態になっていて(内容は、もちろん全然違うが)、LEDを使いながらも、色味はほとんど使わず、LEDの反応の速さを駆使している。
あと、Atomic 3000 DMXも3台吊っているので、かなり明るいフラッシュが使える。
Atomic 3000自体、もうかなり古い機種だけど、それでもORの頃とは全然使い勝手が違う。LEDと合わせると、かなり面白い。
ちなみにアクティングエリアは、11m (w) x 5.5m (d)で、スクリーンは11m (w) x 2.5m (h)。そこに、明るさ1万ルーメンのCHRISTIEを2台使ってリアプロで映像を投影し、真ん中でブレンディングしている。これが奇麗にミックスできるので、なかなかの画面だ。
ただ、プロジェクター用のシャッタ(ダウザー)の良いのがなくて、DMXでコントロールしているのだが、ずいぶんレーテンシーがある。プロジェクター自体の内部シャッターも同じ。なので、このコントロールに苦労している。
あと、すべての映像ソースが25フレでできていて、僕のLiddellが秒間24フレでしかプログラムが書けないのも悩みの種。
それにダウザーのレーテンシーもあるので、結局最後は眼で見つつ調整みたいなことになってしまう。
今回は、ホテル28連泊で、朝食も付いているしネットも繋がるし、毎日掃除もしてくれるので楽ちん。
おまけに小さなプールもあるが、まだ泳いではいない。4週間より長い滞在制作も経験あるけれど、ホテルに28連泊は、今のところ最長かも。
シンガポールは、先週末はF1で盛り上がり、街は大変なことになっていたけれど、今週はそれも落ち着き、ついでにクリエーションも、日曜にフルバージョンのプレビューを行って、今週はそれを受けてのアップデート。
しかし、劇場は他の公演で使われているので、主にビデオを見つつホワイトボードを前にミーティングという感じ。英語でのディスカッションは、完全に全部理解できてるとは言えないけれど、前にエアさんとやっていた時は、メインがフランス語でサブがベトナム語、それに時々英語少々という状態だったので、それに比べるとずいぶん話しやすい。
ということで、ここに来てようやくたまっていたメールの返事も書き、時間的な余裕も出て来たので、また近況など書いてみます。
ではでは。