コロンビア滞在最終日に行った名所旧跡「Catedral de Sal Zipaquira」.古くからの岩塩採掘場跡を,教会にしたもの.
Bogotaからバスで1時間程度.折しもイースターも終わりの頃とあって,昼にはミサがあってとんでもない人出になるというので,朝早くに行く事に.でも...チャーターバスは,約束より1時間以上遅れてホテルに来る始末.まことにコロンビア時間.(通訳さんに聞いた話だと,コロンビア女子とのデートでは,2時間は遅れてくるのが当たり前だとか)
しかしまあ,道が空いていた事もあって,入り口の開く9時を少しまわった頃に無事到着.
ヘルメットにライトの付いた英語を話すガイドさんが,案内してくれる.入場料は一人1万2千ペセタ,日本円で600円くらい.ちなみに,バス(というかミニバンだけど)は,6時間貸し切り運転手付きで8500円くらい.
最初はインディオが平掘りで塩を取っていた山に,そのうちスペイン人が入って坑道を掘り,機械掘りになってやがてはダイナマイトでどっかんどっかん掘り進んだという穴は,奥へ行くほど広大な空間になっていて,とにかくすべて人工の空間かと思うとそれなりに凄い迫力.鍾乳洞の神秘とは違うけれど,初めてイタリアで教会を見た時の威圧感というか,これ建てるのに何世代が関わって何人くらい死んだんだろう...という宗教の魔力のようなものを感じる...
でもよく考えてみれば,教会になったのは岩塩採掘の終わった後で,この穴が掘られたのは宗教じゃなくて経済がエンジンなのでした.(だけど,跡地を教会にしようと思い立った背景には,上述の空間の力の類似みたいなものが,確かに関係していると思う)
とにかく,自分が立っている場所から遥か高みにある天井部にも,よく見ると手彫りの鐫の痕みたいなものが見受けられる.最初はみっちり詰まっていた岩の中に手を入れて,最後にはこんなに茫漠とした空間を,人が地下に出現させたのかと思うと,改めてそのエネルギーに圧倒される.その上辺を飾るのが宗教だというのも,何だか納得.
写真は,坑道への入り口・いくつもあるステーション(坑道が少し広がった所で,今は各ステーションに十字架が彫られてライトアップされている)・一番大きな聖堂を遠方から望む(この,目に入る空間すべてがヒトの手による)・塩の壁・大聖堂の十字架(照明はネオン管,青色LEDとかが使われている場所もあって,照明デザイナーそれなりにがんばってました)
さいごは,フリーマーケットの会場で見かけた,焼き肉風景.コロンビア人,主食は肉です.キリスト教ってその辺り(生き物の殺生とか),全然関係ないのね.砂漠の宗教って,サバイバル.