公演3日目最終日の朝.
公演が3日以上あると,ずいぶん気楽である.
初日は,照明の調整等のために,朝から劇場入りしなくてはいけないし,最終日はバラシの準備をし,終わってからバラしてパッキングして積み込んで...間に公演のみの日があれば,街も見れるしずいぶんゆっくりした気分になれる.
会場のDansens Husは,とても居心地が良い.
前にも書いたように,プロセニアムは少し低いし,楽屋からはステージを通らないとホワイエに行けないし,客席の足下灯や非常灯が明るすぎるなど,数えだしたら幾らでも欠点は挙げられるのに,でもこれまでに訪れた幾つもの劇場の中でも,格段に気持ちよく公演が出来る.前に来た時も,同じ感じを受けた.
うまく書けないけれど,劇場のポリシーというか心構えみたいなものが,公演するアーティストにも,観に来るお客さんにも気持ち良く過ごしてもらえるように,細かなところまで心配りされている感じなのだ.それも,決して押しつけがましくなく,あくまでも個人の裁量でいろいろできる隙間を残しつつ.
働いているスタッフ数は決して多くないし,前回に来た時とは顔ぶれも変わっていたけれど,劇場の空気は変わっていない.
こう書くと,何だか凄く特別な場所のようになってしまうが,実際は他の劇場と何か大きな違いがあるわけではない.時たま出会うレストランやホテルでも,こういう場所がある.特にリッチでもゴージャスでもなく,でもリラックスできて何度でも通いたくなるようなところ.たぶん,こういう空気は厭きずに少しずつ細かなことを積み上げて,出来てくるものなのだと思う.
写真は,グリーンルームを兼ねた楽屋の溜まり場(この周りに,個人用のキャビンがある)と,たぶんロビー,街中,そして打ち上げ(これは後から写真を追加).