今日は2度目のランスルー.
手持ちのシーンを,可能性がありそうなオーダーで通してみる.観客は数名の大学生.
また気温がかなり下がって,ダンサーのパワーも下がり気味.とりあえず決めてみたオーダー通りに動いてみて,あとから流れをビデオで確認してみようという程度.
とにかく出来てきているシーン以外には,手持ちの札はないわけで,何とかその中から可能性を見つけなければいけない.あと少しの時間はあるので,小さなパートくらいは作れるかも知れないが,たぶんそのエネルギーはエンディングを作ることに注がれるだろう.
そう,幾つかシーンは出来たけれど,まだこれで終われる!というものはない.
とにかく22日の火曜日には仮にでも流れを決めてしまって,その中でリズムを作りつつエンディングを考えようという了解はとれている.
いよいよ切羽詰まってきたかな.
今日は学食とホールと自室の往復のみ.
Remix
今日はオフだが,昼からはAnthonyのスタジオで,作り貯めた音のリミックス.
自室ではJae Hyoのcooleditで音編集をしているのだが,やはり公演用にはプロの手を借りた方が確かなので,データを持ち込んで細かな修正等を行う.
おかげで,起きてシャワーを浴びて,前から予約していたマッサージを受けて(500HKDで3回,わざわざ部屋まで来てくれる),その合間にあわてて洗濯と食事をして,リラックスしたんだか何だか分からないままスタジオに向かう.
スタジオではサラウンド環境の構築やなんかで,かなり時間がかかり,逆に僕はすることもなく時間をつぶす.まあ,こういう事はよくあることで,ようやっと準備が整って作業開始,14時に入ったが,途中ご飯を食べたり幾つかアクシデントがあって,気がつくと24時も近く,まだ幾つかのセッションは終わりが見えないまま終了.
しかし,知ってはいたが,あらためて音編集の多機能さには驚くばかり.
写真は,Jae Hyoがエンジニアと一緒に,Arifの歌の音程がはずれたところを直しているところ.たった一カ所いじっただけだが,この調子で根気よくやれば,誰が歌っても完璧に出来る.
スタジオの近くでちょっと食事をして,25時も近くなってぎりぎり地下鉄の最終に駆け込んで,九龍に帰る.
改札を出たところで,僕らの公演の大きなポスターを見つける.悪戯小僧みたいなイメージは,Danielの印象が強いのか?
もう一枚の写真は,スタジオ(15階)の窓から撮った向かいのビル.別に覗き趣味があるわけではないが,何か香港に住むっていうのはこういう事か,という印象が強くなって撮ってみた一枚.場所は,佐敦(JORDAN),繁華街のど真ん中.
この地で大事な職業ベスト3には,コックとエレベーター屋さんが絶対入ると思う.
12 days
公演初日まで,あと12日.
今日はまたまたとっても寒い.+強風.
香港っ子のDanielが,こんな気候は初めてというくらい,毎日状況が変わる.周りでは津波の影響だという声しきり.
しかし昨日は暑いくらいで湿度97%.今日は震えるほどで,風がぴゅうぴゅう.気がつくと,ここには寒いだ暑いだしか書いていない.
昨晩は僕のワークショップ.といっても半分はレクチャーで,ダムの作品の話しや去年のRefined Colorsの事を話して写真や動画を見せる.残りは,ColorWaveを使って,実際に音に合わせてLED照明をコントロールしてみる.LEDもだが,ノートPC1枚で音と照明を動かしていることにも関心が集まる.
ある程度は安定しているが,実際は結構冷や冷やする場面も本番中にあるんだけど,そんな話はせずに,可能性にフォーカスを当てて話す.
ちなみに,いまLED関連で一番気に入っているサイトはここ.
http://www.lightuptheworld.org/index.html
白色LEDと太陽光発電パネルとバッテリーの組み合わせは,シンプルで壊れにくい.しかもLEDはほんのわずかな電力で十分な明かりを提供する.
日本も無駄なODAにお金を浪費せずに,このセットをガンガンいろんな場所にばらまけば,結構感謝されると思うのだが...
ずいぶん前だが,インド北方のラダックやネパールなんかで,明かりのありがたさを感じたことがあるだけに,この組み合わせは,有効なサポートになると思う.
特にLEDは,電球みたいにフィラメントが燃え尽きて切れる事なんてないから,まだまだ使える中古機材が,これからどんどん出てくる可能性がある.それらと発電システムを組み合わせて,まだ電力や明かりの不自由な地域に送れば,とりあえず夜の闇からは解放される.
中古だと安いし,下手すりゃ日本ではゴミ扱いだ.それが十分役に立つ.
まあ,暗いのもたまには嬉しいけれど,それしか選択肢のない生活は大変.日が沈んでも本を読める方が,誰もが嬉しいはずだ.
BBQ
数人の友人がメールやなんかで,blog読んでるよといってくれて,それはとても嬉しいのだけれど,なぜだかみんな「晩ご飯に何を食べたか」とか「今日はどんなモノを食したか」とかに注目していますという.
ダンス滞在制作記の筈だが...
ところで今日はバーベキューだった.
滞在先の寮から学食までの間にバーベキューサイトがあるのは,前に書いたが,世話役の学生達とそこでBBQパーティ.といっても,やはりビール抜き.コーラやファンタが並ぶ.
食し方も日本とは違っていて,各自が長ーい二股のフォークをそれぞれ持ち,思い思いに具を選んで炭火にかざし,ゆっくり焼いて食べる.どちらかというと炉端焼きである.
具もつみれ団子やミートボール,ソーセジからポークチョップ,小さめのバタ付き食パンからマシュマロまで,珍しいところではししゃもも並んでいた.
手に手に二股フォークを持って,ボーっと火にかざしているのは,なかなかおつなもんである.そんなに身動きもとれないし,とにかく話し始める.もしくは真剣に火を見つめる.
途中で少し雨も降ったが,楽しい夕食だった.
a Valentine’s bouquet
今日は,関係者の前で,とりあえず出来ているものを片っ端から見せる.順番も何もなく,いまこれだけのマテリアルがあります,という感じ.
また,コスチュームデザイナーが,最初のアイディアとして何点か衣装を持ってきたが,どうもハムレットにこだわりすぎてるようで,王子様系か道化師のようなとんでもない服ばかり.でも,こっちで出来てきているマテリアルを見て,考え直す必要ありと,分かって帰った.
照明は,床置きのLEDしかいま使えないし,それもほとんどプログラムしていないので,誤魔化し誤魔化しお茶を濁す.
きっかけなんかが決まっていて,音と同期できるところは,ON/OFFだけはきっちり合わせて見せた.
いちおう2段階目のスタートは切れたか.
その後1時間ほどみんなで話してから,僕は学食に.閉まる直前に駆け込んで定食を平らげると,スーパーへ向かう.冷蔵庫には,ほとんど食材がなくなったので,買い出し.
大学の横のFestival Walkは,香港でも1,2を争う巨大ショッピングモール.この前バーゲン巡りをした時に,いままで知らなかった巨大な本屋やCDショップ,高級レストランやカフェなどを新たに発見して,あらためてその大きさを思い知った.その地下で夜中12時まで開いているスーパーに向かったのだが,途中何だか花束を抱えた兄ちゃんやオッちゃんを見かける.あと,花を抱えたカップルも多し.
それがまた,あまり花束とは縁がなさそうな(失礼!),いかにも仕事帰りビジネスマンわりと中年より,みたいなお方も嬉しそうに花束を抱えて人待ち顔だったりする.
そう,何かと思えば今日はバレンタイン・ディ.一方的に,女性が思いの人にチョコレートを渡すのみ,というのが日本のバレンタイン・ディだが,香港では男性は女性に花束を,女性はチョコレートをプレゼントする日らしい.
スーパーにはずいぶん前からチョコレートの大箱が山積みで,多くの人が何箱もまとめて買っていくところを見ると,こっちでも義理チョコはあるんだろう.
しかし,なかなかほほえましい風景である.オッちゃんがニコニコと,花束を持って待ち合わせスポット(派手な旧正月飾りの前)に立っていて,それをちょっと眺めている間にも,同じ様な花を持ったカップルが,何のてらいもなく嬉しそうに通り過ぎる.
何が由来の風習でも,チョコレート屋と花屋の売り上げ向上イベントでも,いつもと違うちょっとした刺激に浮かれた人々を見るのは,楽しい感じだ.
WS
今日は,今回の契約事項のひとつであった,香港のダンサーのためのワークショップ.
その名も,「New Asian Movement Technique」というご大層なものだが,いまいちメンバーは乗り気でなく,どうしようかねぇとモゴモゴ言っているうちに,今日に至る.
まあ2時間のものなので,どうにかなるかと思って他人事の顔してみていたら(ムーヴメントのワークショップなので,テクニカルは関与しなくてよしとのプロデューサーのお墨付き),もっとも経験値の高そうな坂本君が頑張って,2時間を乗り切る.他は遠巻きに見ていただけ.
参加者も4人と,どうも情けない.最終的に4人の参加者は十分楽しかったようで,その点は良かった.坂本君おつかれさま.
予算を獲得する際の,デコレーション的なイベント感拭えず.もったいないです,面白いダンサーが集まっているのに...
その後,明日からの製作に関してミーティング.
だいたい,感じていることは皆同じと確認.これまでの反省点,不満,足りないもの,それぞれあるが,ある程度共通したヴィジョンもある.集まってひと月足らずの6人にしては,上々か.
その後,僕は大学のホールで,LED照明の再インストール.
各灯体のアドレスを,劇場のディーマーを考慮して変更.Liddellのパッチを組み直して,点灯を確認.ケーブルの始末やなんかをして3時間程度で終わり.
さて,明日からどうなるかな.
Gon Fey fa Choy
恭喜發財(ゴンヘイファッチョイ)!
明けましておめでとう,というより「今年も繁盛しますように」という感じの意味らしいが,これが新年の挨拶である.
ゴンヘイファッチョイという音は何度も聞いて覚えたのだが,今日までどんな字を書くのか知らなかった.ところが,ふぃっと寮のエレベーター・ドアの上を見たら,電光掲示板に英語と交互にこの漢字が流れていた.はあ,なんか目出度そうな言葉だなぁ,と納得.
三が日も今日で終わりだが明日は土曜日,オフである.なんか今週は休んでばっかし.
ところで今日は,CCDCでの最後の練習日.次回からはまたCityUのホールに戻っての制作になる.ころころ場所が変わるとLEDのセットアップが大変だし,プログラムにも集中できないのでプロデューサーに頼んだところ,大学のホールをずっと押さえてくれた.CCDCは利用者が多いが,大学は実のところ僕ら以外誰も使ってないのだ.
また,今日は一応の期限が切られた日でもある.
この一月,僕ら6人はそれぞれに,10分程度のパートを考えてきた.Danielの発案で,まずはそれぞれでいろいろトライしてみて(ダンサーは,望めば全員使える),これからの一月でそれをまとめていこうという考えである.
前にも同じようなことをした覚えがあるが,これはこれで大変難しい.でも,とりあえず事は進んで,各パートは出来たわけではないけれど,方向くらいは見えた.明日は休みで,明後日は丸1日ダンサーのワークショップ.明々後日から,全体を考えた制作に入ることになる.
何とも前途多難な感じなのだが,それでも今日は一応の区切りだ.
Photogenic
新年を迎えるにあたって,近くのショッピングモールに設けられた,けばけばしいデコレーション.
まあ見るだに目出度い感じだが,どういう目的でこんなに其処ここに仮設されているのかと思っていたら,どうやら写真撮影のスポットらしい.
得てして多くのアジアの人々は,写真好きだ.ここ香港だけでなく,シンガポールやタイなんかでも,ウェディングドレスを着たおねーさんが,各所有名スポットで渾身の笑みを浮かべて,親族友人カメラマンのフレームに収まっているのを見ることがある.みんなそういうチャンスには押しが強いというか,そんなに日本では見ない光景である.
(結婚式場で,スモークモクモクの中,ワゴンに乗って上から降りてくるのは,あまり変わらないというかもっと凄い光景かも知れないが,今のところ僕の回りでは,そんなとっても目出度い結婚式は見たことがない...)
話は戻るが,とりあえず新年が明けて目出度いので,それを記念に人々はゴールドと真っ赤なモニュメントの前で,思い思いのポーズをとる.過剰とかやりすぎとかいうリミットはどうも見あたらなくて,とにかく派手なら派手なほど,数が多ければ多いほど,キンキラキンに輝いていればキンキラキンなほど,良いようだ.
でも,そんなに街中が新年できゃーきゃーいっているかというと,そうでもない.どちらかというと,この三が日はあまりあくせくせずに店も閉めてゆっくりしようや,という雰囲気が強い.親戚一同集まって,炬燵に入って蜜柑でもむきながらボーっとテレビ観て,ってな感じである.
思うに,クリスマスから太陽暦の新年を迎えて,ようやっと旧正月で,バーゲンに次ぐバーゲンで,観光客用にすべてのイベントをお祝いして,みんなちょっとゆっくりしたいのかもしれない.
そんなことを考えていたら,今晩8時から香港島の方でバンバン花火が上がった.
自室から見ていたので,それほど大きく見えなかったが,きっと近くでは物凄いスケールだっただろう.
とにかく派手,大きくて高く上がるヤツもあったけれど,締めは数で勝負.まるで壁が立ち上がるみたいに,同じ花火を無数に上げて,圧倒的な演出してました.
うーん,これは中国人の血の為せる技なのかな?
route
新年・賀正(というのかどうかは知らないが...)
今朝起きてメールチェックしていると,プロバイダーのniftyからPhone2Phoneのお知らせが届いていた.要するにワールドワイドなIP電話サービスで,キャンペーン期間中につき3月9日まで無料とある.
仕掛けは単純で,まず各都市にあるアクセスポイントに電話をかける.場所によっては公衆回線だが,半数ぐらいはフリーダイヤルのポイントが設定されている.ちなみに香港もフリーダイヤル・アクセスポイント.
そこで,IDを打ち込んで,繋ぎたい国の国番号から電話番号を入れると,IP網経由で電話がかかる.
さっそくかけてみました.音声の品質は悪いが,確かにかかる.無料でした.えらい時代になったもんです.
ちなみに,僕と妻は香港へ僕が来る前に,エイヤッと携帯を買い換えている.機種変更したわけだけど,それは2M pixel クォリティーの写真が撮れて,SD videoの撮影も可能な3G携帯が発売されたからだ.日本国内では,送信可能なメールの送受信は,特定機種同士に限ってすべて無料,というキャッチコピーにのせられた面もある.
実際こっちに来て毎日使っているが,香港内の携帯へのローミング通話も合わせて,日本で使っているのと同じ感じで使える.
ただし,ただしである,3G国際パケット通信料というのが結構かかる.日本国内は無料だが(実際妻の携帯代は安い),外へ出ていろんなところを通って,香港の電話会社から僕の携帯に情報の包みを流すのは,かなりのお金がかかるわけである.
まあ,それだけ毎日,子供の写真やら動画やらを送ってもらっているからだが...
ところが,同じ携帯で撮れるSDヴィデオイメージは,携帯からは送れない.2分で5.6MB程度あるので,携帯で送れるメールサイズを軽く超えてしまうのだ.
これを,コンピューターからネット経由でやりとりすると,通信にかかる経費は,ほぼタダである.メーラーの送信ボタンをポイッと押せば,するすると送れてしまう.
もちろんプロバイダーに月数千円は払っているし,こっちでは大学が基本設備としてLANを組んでいるから可能なことではあるが,それにしても感覚的には無料である.
このblogにしたって,同じくタダである.基本サービスのひとつなので,プロバイダーと契約すれば,勝手に付いてくる.
これはいったいどういう事なのかと,考えてしまう.
もちろん,流れている情報の質には関係ない.そして,情報の量にも関係ない.
もちろん動画1時間とかのやりとりには困難が生じるかも知れないが,おそらく人的な尺度での多い少ないは問題じゃない.
ところが,携帯ではその量が,かなり人間的な尺度で決められて,値段に反映している.
そして,距離というよりは,世界のエリア/地域によって可能性と値段が決められている.
よく知らないからいい加減な物言いになるけれど,いまイラクの誰かと電話で話そうとすれば,かなりの手間とお金がかかるだろう.
そんな特別な地域じゃなくても,同室のJaeHyoやMugiは韓国やインドネシアに電話をかけるのに,かなりのお金を使っている.
これは,こういう人と人とのやりとりの方法が,大きく変わってきているからなんだろうか?サービスを何で量って価値にするかは,言いようによって何とでもなるということか?
遠距離間の交流としては,どんなルートを使っていても,いまだに音声と画像しか使ってないんだけどね.
New year
明けまして,おめでとうございます.
といっても,香港の大晦日はわりに静かです.
旧正月というとすぐに出てくる爆竹バンバンとかは,政府が禁止しているらしく何処でも見られません.確かに,一度火事が起これば,ビルの上の方に住んでる人は助からないからなぁ.
今日・明日と稽古も休みで,思わず買い物に走る.大晦日の今日は,バーゲンも加熱する一方で,50%OFFの値段からさらに20%OFFになっているパンツなど,買い込んでしまいました.
その勢いで散髪にも行き,ずいぶんリフレッシュ.ヘアーカットの技術やそれに付随するサービスは,大昔から人間の生活の一部を占めているようで,その分バリエーションがあって面白い.
香港の散髪は,まずインド人らしきおねーさんに,ガシガシとキューティクルが丸ごと剥がれ落ちん勢いで,2回もシャンプーを使って洗髪されることから始まる.
その後たぶんリンスを使いながら頭や首筋をマッサージしてもらい,頭の皮がのびのびになるほど揺すられて洗髪終了.
カットはあまり日本と変わらず,適当にバリカンなど使いながら,さっさと片付ける感じ.ただ,カットのあとは,もう一度洗うことはなく,ヘアードライヤーで,顔に付いた髪の毛など吹き飛ばして,無事終了.
その後,晦日は大にぎわいというフラワーマーケットに,みんなで行きました.新年は水盆に球根ごと生けた水仙や鈴なりの小さなミカンの木,蘭やフォックスフェイスを飾るのが習慣らしく,それらを買い求める客目当てに風船や風車やオモチャを売る露天も並び,なかなかの賑わい.ただし,花以外はほとんどプラスティック製品しか目に付かない...
ちょっと残念な感じでした.花は見ていても楽しいのだが,どうもすべてがゴージャスすぎるというか,過剰に派手好みで,購入意欲が湧かずそのまま退散.新年早朝4時から5時くらいにマーケットに行くと,いまだ買い物客はいるものの,花は投げ売り状態で,ただ同然で花束を拾えるよと教えてもらったが,どうもそれまでは起きていそうにありません.
明日朝,目覚ましが鳴らないのはすごく嬉しいかな.
この2日はのんびり過ごします.
ちなみに,太陰暦というよりは,英語でLuna Calendarという方が,ずいぶんわかりやすくて好きな気がするなぁ.
ではでは,良いお年を.
The fine day

今日は,香港へ来て初めてというくらい晴れた.
高台にある集合住宅の,12階南向きの部屋に住んでいるので,日当たりは良いはずなのだが,毎朝起きるころに日がさしていた記憶がほとんどない.それが今日はカーテン越しでも,眩しくて目が覚めた.
快晴というわけにはいかないが,それでも青空が見えている.一月ぶりくらいの空である.
気温もどんどん上がって,日中は半袖Tシャツで十分.
明日は旧暦の大晦日で,なかなか気分がよろしいと思っていたのだが,ところが...
気温の急変のせいか,疲れが溜まってきているのか,ArifとDanielが倒れてしまった.
二人とも,ここ数日胃の調子がよくないといっては,あまり食事も摂っていなかったようだが,とうとう今日は限界が来てしまったらしい.
まあ長丁場だから,いろいろ起こってもおかしくない.
さいわいArifは病院に行ってもらった薬が効いたのか,いまは眠っているらしいし,Danielは地元だから,自分で医者に行くと言っていたし,まあ大丈夫だろう.
新年には,回復していることを願いつつ,今日はやけにぼぉーっと時間をつぶしている.
写真は,部屋のベランダから.
Yesterday
昨日の話になってしまうが,また香港観光に出かけた.
日本から参加しているダンサー「坂本君」の弟の友人が香港人で,彼女たちが色々案内してくれるので,一緒に行きませんかと誘ってもらった.
この間の学生達とは,また違った切り口で面白いかも知れないと思って,二つ返事で楽しみにしていたのだが,ついうかうかと前夜というか昨日の朝まで,Arifと話し込んでしまった.気がつくと朝5時半で,3時間半後の9時には部屋を出る予定.
何でまたそんな無理して観光にとは思ったが,9時には坂本君が誘いに来て,先方はわざわざ近くまで迎えに来てくれて,色々プランを立ててくれているという話である.
それでまあとにかく行きました.
まずは,近くのティーレストランで,ほとんど呆然としながらお粥を胃に流し込んで,さて何処へ行くのかと言われるままにMTR(地下鉄)に乗り,とにかく乗りに乗り2回ほど乗り換えて,ほぼ空港の近くまで行き,そこからバスに乗り揺られること45分.ほぼ香港の西の果てかと思うところに立っていたのが,野外の仏像では世界一というふれこみの大仏.
もう勘弁して下さいと思いながら,200段の階段を上って座像の足下につく頃には,何だか無理矢理目も冴えてました.
麓にはちょっとした集落が広がって,高層ビルのない昔の香港という趣.
ここは,香港島や九龍とは違う島で(九龍は大陸だが),空港ができるまではこの寺の周辺以外は人が住んでいなかったそうだ.いまでは,ベッドタウンとして島の反対側は開発されているが,まだここまでは及んでいない.一大観光地らしいが,のんびりしたもんである.
それからは,当然のように飲茶に行き(どうも観光客の案内では,昼は飲茶が香港人の常識みたい),船に乗り2階建てのバスに乗り(乗ってる間は爆睡),九龍側から香港島の夜景ライトショウを見,テンプルストリートでシーフードを食べ,屋台を冷やかしつつDVD等を買い込み,もう帰ろうそろそろ帰ろうと思いつついつの間にやら夜中近く,結局部屋に戻ったら0時を過ぎてました.
面白かったけれど,ああ疲れた.
Poon Choi returns
またまた寒い. この間,「いきなり暑くなりやがって」なんて書いていたのが嘘のように寒い.
すいません,もうあんな事は書きませんから,暖かくなって下さい...
今晩,またpoon choiを食べる機会があった.
どうも,ニューテリトリー周辺だけに伝わる珍しい鍋,という謳い文句は昔のことのようで,最近はそういうキャッチコピーでもって,年末は香港中でこの鍋を突いているようだ.
今日は寮生の忘年会みたいな物で,ちょうど珍しい奴らが滞在しているから,それを肴に鍋でも食おうという趣向で,僕たちがゲストとして招かれた.
といっても,テーブルの上にはアルコールは並んでいない.
ここの学生達は部屋の中では知らないが,食堂や外ではお酒を飲まないみたいで,今夜もコーラとファンタが行儀良く置いてあった.
そういえば日本でもこの頃の学生は,あまりがぶがぶビールやなんかを飲まないみたいだから,場所の問題じゃないのかもしれない.
この前の経験から,また食べきれないんじゃないかと思ってたら,さすが若者,どのテーブルも順調にたいらげていっていた.
今日初めて見た食べ方としては,煮詰まって残り少なくなった鍋には,レタスをガシガシ入れて,その上からお湯を足してさらえてました.
さすがに僕は,その頃には満腹で,どんな味かは知りません.
写真も撮ったけれど,いまは見るのもおっくうです.
Sound editing
今晩は香港側サウンドテックのAnthonyが,僕らの部屋にprotools持参で編集に来ている.音のイメージが固まっている物から仕上げていくので,最初は快調.てきぱき出来上がって行くのは,見ていても気持ちがいい.
問題は,まだこっちもイメージできないでいるパートだ.何かが要るのは分かっているが,どんな音なのか見えていないところは,当然作業が難しい.
Anthonyが練習を見ていれば話は早いが,スタジオで仕事もしているから,なかなか見に来れない.練習風景のビデオや言葉では,どうしても的確には内容が伝えられないから,どのように作業を進めればいいのか,そこから考え始めなければいけない.
共同作業というのは,面白いけど難しい.
旧正月のデコレーションは,どれも真っ赤で派手だ.
So oo ooo cold
香港にも寒の戻りがあるのか,今日は寒い. 最低気温13度とかで,たいしたことはないが,ここ数日との落差で,かなり寒く感じる.それとも昨日までが小春日和だったのか?
明日もCCDCで朝10時半から練習.
町中は,どんどん旧正月に向けて,デコレーションなどの準備が進んでいる.何となく人々も浮き足立ってきている感じで,どうやらこっちでは,やっと本当に年が明けるようだ.
2月8日の深夜から9日の朝にかけては,みんな街に繰り出す様子で,僕らにもフラワーマーケット周辺が面白いぞとか,香港島で花火が上がるぞとか,色々教えてくれる.
誰かが言っていたが,太陰暦は季節/気温に正確だそうだ.太陽暦だと,季節感がずれとか.
旧正月が明けるとグングン暖かくなると誰もが言うから,やはりそれまでは寒さが戻ってくることがあるのかも知れない.
Space
The bamboo theater
大学寮で暮らしている僕たちには,それぞれアシスタントの学生が付いている.といっても,例えば何かを買いたい時に何処に行けばいいかアドバイスしてくれるとか,タクシーに見せるための行き先をメモに書いてくれるとかその程度だが,街では案外英語の通じないこともあるので,助かっている.
その彼らが,僕たちの歓迎イベントとして,一日香港を案内してくれた.なかなか現地人らしくツボを得たルートで,まずは少しニューテリトリーの方に列車で行き,町中よりは少し安い飲茶で1日を始める.
そして近くの博物館で,広東オペラの歴史や香港の住居の変遷,現代美術の企画展などを見て,ローカルな食堂へ.今では珍しくなった,野外に仮設したような(でも広い)食堂で,香港らしくお茶で入れたインスタントコーヒーを飲みながら,サンドイッチやワンタンスープ,焼きそばなどを食べる.
今度は香港島へ向かい,スターフェリーに乗り,ケーブルカーでピークへ.
あいにく曇っていたが,雲の間から顔を出すビル群もなかなか秀逸で,しばらくしたらちゃんと日が暮れ始めイルミネーションが灯りだし,心得たもので,帰りはローカルなミニバスで,ピークから山の裏側を回りこんで中環(セントラル)へダイレクトに行き,そのまま小さな劇場で現地ダンサーの公演を観て,1日が終わった.
ところで,前に香港人が建築足場に竹を使っているのを見て,何であんなに竹の強度を信じてるのかなぁ,というようなことを書いたが,今日そのルーツを博物館で見た.
写真は,まずは模型だが,昔の広東オペラの公演劇場だ.博物館で見たのだけれど,「維新派」もたじろぐぐらいの仮設劇場である.
客席から舞台から階段まで竹の基本構造で,実際このような劇場を移動しては仮設し,公演を打っていたらしい.
後の二枚は,博物館に再現されていた仮設劇場.中が展示スペースになっている.ど派手な表と,その裏側,実際は側面も布がはられていたのだろうけれど,展示なので構造が見えている.
組み方は,今の建築足場と,ほとんど変わらない.
Failed

いきなり,PC(Win機)が壊れた.
昨日ここへの記事を書いてから,さあちょっと仕事をしようと立ち上げたら,繋いだヘッドフォンから聞こえてくるはずの音が,何だかジガジガいうだけで聞こえてこない.ついさっきまで,練習場でPAに繋いでいた時には何事もなく鳴っていたのにである.
僕は基本的にはずっとMACなのだが,去年から照明のコントロール用にPCも使っている.
なので,今も目の前にはノートが2枚並んでいる.照明の制御ソフトを作っているところが,Winにしか対応してくれないので,仕方がない.(詳しくはRefined Colors制作日記参照)
その照明ソフトが,実は音も出せる.といってもキューの最初にWAVファイルを指定するだけなのだが,それで2ミックスの音を出しながら,その音の時間軸に合わせて照明のキューが走る.これが案外便利で,もう決まったキューで動いているパフォーマンスなら,極端なことをいえばPCノート1枚で音と照明を動かすことも可能だ.
しかし,僕もちょっとうまく行き過ぎるなぁとは思ってたんです...10万ちょっとで買ったPCノート1枚で,全部済ませられるなんて...
でも,昨日まではずぅーとうまく行ってたのに!
それでとにかくいろいろ試してみたら,どうやらハードではなく,ソフト的に音関係がおかしくなっているらしい.おかげで,いろんなところに散らばったり隠れたりしている,Windows2000のボリュームコントロールやMIDI関係のファイルには詳しくなったが,でもやはりうまくは動かない.
仕方がないので,速攻で旺角(MONG KOK)の電脳中心まで行って買ってきました,CREATIVEのPCMCIA SOUND CARD.
店頭買いで980HKD/13000円.価格ドットコムの日本最安値より300円ほど安いです.さすが香港.
それで今は,ちゃんと良い音鳴ってます.
しかし,何やっとんねWindows,しっかりしろよ!
So hot!

暑い.
こら香港,こんな器用なことが出来るなら,もうちょっと前からぼちぼち温うしとけやと,幾ら大人しい僕でもついぼやきたくなってしまうほどの急変である.たった2日や3日でこんなに気温が上がるとは!
昨日の最高気温は22度.今日はもっと暖かかった.一週間ほど前に震えていたのが,嘘のようである.(もっとも夜は,やはり長袖がまだ必要な気候です.)
昨日からまた,大学のスタジオに戻っての練習.スタジオといっても,良くあるような多目的小ホールで,今晩はそこでダンサーのひとりであるArifのレクチャーがあった.週一で今回の制作メンバーが各自の活動の話をするというもので,今日が3回目.先週はMugiで最初はDanielだった.
Arifの作品は,なかなかここに書いて説明しにくい.コンセプトはシンプルで力強いが...
彼はマレーシアでマレー人として生まれているが,母親は中国とマレーのハーフだった.マレーシアはマレー系・中国系・インド系が住む,文化の多重化した国だけれど,決して3つの文化が混ざり合ってひとつになっているわけではない.しかもマレー系に生まれ落ちたらムスリムとして暮らすのが当然と,はなから決められている.おまけにイギリスやそして日本の植民地でもあったわけで,それらを強く意識して彼はダンサー/アーティストとして活動している.
その立場は明快だし,今はヨーロッパで暮らしている彼は,よけいに自分のバックグラウンドと社会/世界について考えている.
物凄く乱暴に一言で言ってしまえば,「相手の身になって考えてみろよ.」と彼はいっているのかも知れない.
写真は先週のMugiのレクチャー(携帯でとったので,小さい)
Recording
今日は午前中に劇場の下見,その後18時半から,今回の香港側サウンド・テックであるAnthonyのスタジオで,公演用のボーカルやパーカッションの録音.
音楽監督兼パーカッショニスト兼パフォーマーとして,韓国からChang Jae Hyoが参加しているので,もちろんライヴでも彼に演奏してもらうのだが,作品中半分くらいは今回録った音を加工して使う予定.
参加しているダンサーは,みんな歌がうまい.Mugiは特に古典のトレーニングも積んでいるので,いろいろと芸達者だ.
まずは劇場の下見.といっても,まだセットもフィックスしていないので,とりあえず全員が意見を言えるように,一度現場を見ておこうという程度.僕はダムタイプで8年くらい前に1度公演していて,わりと鮮明に覚えていた.
その後夕方まで時間が空くので,数日前にDOWDAで会った兄ちゃんがやっているという,アート系の書店に行ってみる.コーズウェイ・ベイ(漢字で書けない)にあるmackie studyという書房で,本だけではなく,8畳くらいの店舗の半分は,香港・台湾・日本のアート系やインディレーベルのCDが占めている.
幾つか面白いCDを聞かせてもらって,気に入ったのをゲット.
その後1度部屋に戻って,18時にスタジオに向かう.
スタジオでは,ぶっつけ本番でみんなのボーカルを録っていくが,まだそれほどイメージが固まっていないので順調には進まない.なんだかんだとやっている内に24時も回り,いちおうボーカルは録れたのでダンサーは帰って,あとはJae Hyoのパーカッションをひたすら録音する.
それにしても,香港人はいまだにとっても「竹」を信じてるなぁ.(唐突に写真のコメント)
天板は,しっかり建築足場のパーツを使っている辺りが,良い感じだ.
CCDC

今週から週の半分は,いま住んでいるところから地下鉄で2駅離れたところにある,CCDCというダンススタジオで制作することになった.これまで,大学内のホールでやっていたのだが,何でもレンタル料が高いらしい.
僕は大学が協賛してただで貸してくれているのかと思っていたのだが,さすが商売人,取るモノはちゃんと取っているようで,それに比べたらCCDCの方がずいぶん安いと.
CCDCは今回のディレクターでありダンサーでもあるDaniel Yeungが,かって所属していた古巣である.彼は大学を出てからここの事務として働いて,それからダンスを始めて今に至る,変わった経歴の持ち主だ.大学では西洋画を学んでいたとのこと.
また去年,このプロダクションの前振りとして,Daniel Yeung (Hong Kong) Kosei Sakamoto (Japan) Arifwaran Shaharuddin (Malaysia)と僕の4人で,小さな作品を作ってみたのだが,その時もここで稽古し,このスタジオの上のアパートに泊まっていた.
ビルの1階から4階までに大小7つのスタジオがあり,その上はアパートになっていて,幾つかレジデンス用の部屋が確保してある.
このとき僕は着いてそうそうにぎっくり腰になってしまい,まあダンサーではないから何とかなったものの,ひいひい言いながら6階の部屋までの階段を上り下りし,数日間針治療に通った.あのときは,実際香港だから何とかなったが,EUとかだったら何も出来ずに病院のベットで数週間過ごしたかも知れない.
日本では見たこともないような太くて長い鍼を,腰やおしりや太ももに数本ぶすぶすと打ち込まれ,結局1週間の内に4回ほど通ったら,何とか普通に動けるようになった.
聞けばもともと北京バレー専属の鍼灸師だったとかで,さすが恐るべし中国四千年の歴史,侮りがたし.
香港城市大学学生寮
さて,また住処の話に戻るが,最初にプロデューサーから,この2ヶ月に及ぶクリエーションの宿泊先が学生寮であると聞いた時には,いい歳こいて学生と寮住まいかぁと思ったモノだが,何のことはない,いま住んでいるところは京都の自宅よりだいぶ広くて綺麗である.(何処の郊外団地か,と思う写真が,いま住んでいる学生寮棟群.)
よほど香港市(であり政府でもあるが)が人材の育成に力を入れているのか,相当学生は優遇されているように見える.
中でも,さすが香港!という感じで,学食には結構力を入れている,というか授業に関わっているわけではないので,主に学食しか知らない...
学食,その名もCity Express.10人かけくらいのテーブルがだだっ広い部屋に整然とならいでいるところはただの学食だが,少なくとも入り口のレジカウンターの辺りは,学食には見えない.
しかも其処へのアクセスはエスカレーターで上がる.
まず書いておくけれど,味は,,,そんなにたいしたことない.それでも,街のレストランに比べればということで,僕の知っている日本の大学の学食とは比べものにならないくらい美味しい.
そして規模がでかい.学生のみならず,結構近所のオッチャンから子供まで利用しているようだし,調理場兼カウンターが幾つものセクションに別れていて,麺類や定食,中華ではお馴染みの鶏や鴨のローストをぶら下げているところもあって,どれも複数のスタッフが働いている.
そしてやはり当然安い.写真の定食は,日替わりで6つ用意されているおかずから2つ選んで,それにスープかコーヒー等が付くというモノで,これで19.5HKD,今日のレートで約260円.
160段の階段を下りてまた上っても,今のところ後悔はしない状況である.
Dowda
今日は土曜で2度目のオフ.本来は日曜がオフのはずだったのだが,今日は香港郊外の「ニューテリトリー」と呼ばれる場所にある醤油工場に,香港のアーティストが集まってイベントをするとかで,何人かでそこに出かけることになった.
イベントはライヴ演奏ありダンス有りではあるが,基本は「ハプニング」.
おいおい,60年代かい,というようなことが時間を変え醤油工場敷地の各所で,夕方4時から夜8時まで繰り広げられる.
しかしお目当てはそれだけではなく,8時から香港でも「ニューテリトリー」界隈でしか見られないという,「Poon Choi」という年越しの鍋料理をみんなでつつくというモノである.
イベントの詳細は下記 –
the Dowda Happening
にでているが,ここでのPoon Choiは凄まじかった.
鍋というよりは大きめの洗面器だが,その中にてんこ盛りに具が詰め込まれ火にかけられている.
まず最上層は鶏肉とエビ.8時からの食事なので,お腹が空いてガツガツつつく.
その下からはトンポーローのような豚肉の角切りが現れ,椎茸も見える.まだ具は鍋の縁より盛り上がっているのだけれど,もう既にこの時点で,今テーブルを囲んでいる人数では底まで食べ切れないんじゃないかという予感が過ぎる.
その次は烏賊と豚の皮と背脂の膜,湯葉などが現れて,ここいらでやっと鍋の縁から3cm下.後10cmはある.
それから(たぶん)魚のつみれ,大根が見えてきて,もう既に数人はリタイア.鍋の中はぐつぐつと何だか分からない煮え煮え状態になってきている.
ここらあたりからはビールの酔いも手伝って,美味いんだか何なんだか分からないけれど,むやみに鍋に箸を突っ込み口に運ぶが,残りはいっこうに減らない...
いやぁ,美味しかったです.動物性のモノばかりあんなにガツガツ食べたのは,久しぶりかも.
ちなみに今年の香港のNew Year/旧正月は2月9日から11日です.この大晦日にこの辺りに来れば,各家庭でこのPoon Choiを突きつつ新年を迎えているらしいです.
Residence

もはやこっちに来てから10日以上経ってしまったのだけれど,まずはとりあえず住処の話から.
今回の2ヶ月に及ぶ制作公演の滞在先は,大学の寮です.そう聞いた時には,結構ぼろぼろの古い建物を想像したのだけれど,それはどうも僕が京都大学の近所に住んでいるので,その寮のイメージから来た,根拠のないモノだったみたい.
実際来てみると,ここはもはや寮というより団地みたいな状態です.しかも結構新しくて内装も綺麗.
僕が今住んでいるのは4棟あるビルの内のひとつの12階で,8畳ほどのリビング1室と6畳程度の寝室が2室,台所と浴室兼トイレのついたフラット.もう少し広いフラットと,もっと大きなのが後ひとつ同じ階にあって,一番大きなフラットにはこの香港城市大学の教授の一家が住んでいる.
もちろんエレベーター付き,各部屋にはLAN回線が来ている.(しかし暖房器具はない..)
ここは九龍の山肌の中腹で,大学の主な施設が眼下に広がっている.僕は毎朝/昼兼用の食事は学食でとっているのだけれど,そこまで行くには160段の階段と緩い坂をてくてく5分ほど歩かなくてはいけない.良い運動にはなるが...
各棟の入り口はカードキーで開けて,しかも24時間警備員がいる.一階にはPCルームにプリンターも備え付けてあって,しかもちゃんと使える.
ずいぶん,「寮」のイメージが変わりました.
ただ,僕らが暮らしているのはゲストルームで,学生の部屋とはずいぶん違うようだけれど,まだまだ学生と話す機会は少ないので,どのくらい差があるのかは分からない.
でも,かなり大学生というモノの扱いが,日本と違うような気はします.
ちなみに,写真は僕の部屋から見える夜景.
Connect!
誰か待っててくれたかな?
香港からです.
こちらに来てから10日あまり,やっと自室のLAN回線がネットに繋がりました.
現在滞在しているのは,香港城市大学学生寮内の,ゲストレジデンス施設.部屋は広いリビングとキッチン・バス/トイレと寝室が2室で住人は2名.
広さとしては文句なし,ついでに九龍の山肌にあるので夜景は最高.
LAN設備完備で,高速回線に接続できるという話だったのだが,繋ぐためには大学内ネットワークにコンピューターの認証が必要.これがもう手間取って手間取って...
すべて学生が取り仕切っているんだけど,いうなれば彼らもボランティア.
まず僕のマックのイーサーネットIDを聞きに来るまでに数日かかり,それがシステムオペレーターに伝えられたかどうかの確認もままならず,今日繋がる,明日繋がると言われながらなかなか繋がらず,結局何かミスがあったようで,また再度学生のスタッフが僕の部屋まで来ることになり,その訪問の調整でも手間取り,やっと昨日尋ねてきてケーブルのコネクション等問題がないのを確認し,もう一度コンピューターのイーサーネットIDをひかえて帰ったら,今日の午後すんなり繋がりました.
結局誰が悪いとも追求できない,もやもやしたシステムです.
あと,かなり寒いです,香港.
香港人に言わせると,震えるほど寒いのは1年の内1週間くらいで,すぐに暖かくなるらしいのだが...
確かに,日に日に春めいては来ているが,何が問題かといって,自室にもリハーサルスタジオにも,何処にも暖房施設というモノがない !
ちょっとしたヒーターやストーブなんかがあれば,快適に過ごせる気候なんだけれど,何処のエアーコンディショナーの表示もCOLD/FAN/STRONG FANの選択肢しかないのは,いかがなモノか.
でもとにかくネットには繋がりました.これは自分でもおかしな程にかなり嬉しい.
明日からは,香港レポート始めます.
今日は嬉しくってお酒をかなり飲んだので,これでオヤスミなさい.
Little Prince Hamlet

明後日には出発である.
約2ヶ月の滞在製作というのは,いままでで2番目に長い.
最も長い滞在は,SwedenのMalmoというコペンハーゲンの対岸の都市で,約3ヶ月ほど住んだことがある.
でもあとはたいてい,滞在製作でも長くて3週間,普通のツアー公演なら1〜2週間もない.
長期に一カ所で生活できるのは,たいていどんな場所でも面白い.しかも香港.非常に楽しみである.
でも,心残りもあって,このページの上に貼っ付けてある写真の娘と,しばらく会えないのはつらい.
可愛いさかりなのよ.犬ころみたいに足をバタバタさして,後付いてきます.
ところで,本題の香港滞在製作.
香港のダンサーDaniel Yeungが立てたプロジェクトで,インドネシア・マレーシア・香港・日本のダンサー各1名ずつと韓国のミュージシャンと僕で共同製作を行う.
詳しくは,下記参照.
期間が長いし,まあ香港ならたいていのモノは揃うだろうし,なければ日本から送ってもらうことも可能だ.
そう思ったら,あまり準備する気になれず,ずるずると今日に至っている.
いちおう「星の王子様」と「ハムレット」の日本語版は買いました.
Title
Every dog has his day を Google でサーチすると,日本語のページだけで3つくらいあった.
ありふれた慣用句だから無理もないか.
でも面白いのはその解釈で,たぶん一番近い日本の諺は「犬も歩けば棒に当たる」だと思うけれど,手持ちの電子辞書では意味を意訳して「生きてりゃいつかはいいこともある」[リーダーズ英和辞典第2版]と出ていた.
「晴れの日もある」というサブタイトルが付いているサイトもあって,これは付けた本人にとっては訳のつもりなのかどうか分からないけれど,すごく良いと思う.
僕はなぜだかずっと,「一寸の虫にも五分の魂」だと思ってた.これもあながち間違いではないと思うんだけどなぁ...前に並んだ訳とは全然違うけれど,犬の矜持に共感していたというか,何というか...
日本語から調べてみたら,「A fly even has its anger.」とでていた.でもこれどっちかというと,日本文を英語に直訳したような気がするんですが.
まあ,ネイティヴに聞いたわけではないから分からないけれど,でも尋ねるといっても,意味を別の英語で言い直してもらうわけだから,その解釈次第で色々な意味にとれるし,結局は当事者の心持ち次第か.
別に個人の造語でもないし,タイトルはこのままにしておきましょう.
ちなみにいろいろ調べて,僕がこのタイトルに採用した時の気分に一番近い訳は,「生きてりゃいつかはいいこともある」かな.
2005
ちょうど年が明けて2005年,まあこんな事を始めてみようかというのには,いちおう訳がある.
今月2005年1月9日から3月初めまで,香港で暮らすことになっている.
いつも作品を作っているメンバーとは違う顔ぶれで,いつもとは違う場所での制作である.
これは楽しみ.でも不安でもある.
香港での2ヶ月.その後そのまま別の作品でのフランス・ツアーも予定されていて,日本に帰るのは4月半ばの予定.
で,どれだけ続くかは分からないけれど,記録でもつけてみようかな,と始めてみたわけです.
いつまで続くかわかんないけどね.