@Linz

フランス2カ所での公演が終わって,昨晩Linzに移動.
Posthoffという劇場のレジデンス施設に泊まっているのだが,まあ学生寮みたいなところ.しかし,さすがARS ELECTRONICAの地だけあって,ネットには快適に接続できる.でもできれば,昨日まで滞在していた,Nimes/Franceにもう数日留まっていたかった.
南仏のNimesはもう暖かくて,古い街並みと美味しい料理・ワインが揃っていて,ホテルも味わいのある豪勢な部屋で,思わず仕事を忘れたくなってしまった.まるでスペインのような気楽さも兼ね備えた街で,それだけ魅力がある証拠に,観光客もすごかった.
フランスの底力というか,有名な観光地ではあるんだろうけれど,決して大都会ではない街の劇場が,日本からカンパニーを喚んで,しかもテクニカルもきちんと対応できる人材を揃えて,そして公演をしてお客さんが600人程度は来るという状況に,改めて感心した.素晴らしい街ではあるけれど,決して大きくはない,旧市街は30分もあればひと周りできるようなところでこういう事ができるとは...日本では難しいだろうなぁ.
最初の公演地Chalonsにしても,街の規模は同じくらい.スタッフや設備も申し分なかったし,客席も満員だった.
そしてLinz.今日はイースターのお休みなので,どこもかしこも閉まっているらしい.その街に出るのも,ちょっと面倒な場所で,ネットだけは自由に通じるというのも,何やら皮肉な感じ.
写真は,ChalonsとNimesの劇場とスタッフ,そしてホテルの部屋.

When I live in the theater

劇場に棲むと,公演ツアー中の場合,ほとんどそこから一歩も出ないことが判明.
いままで,公演会場と一番近かったのは,ストックホルムでの公演のホテルで,劇場の真横,つまり隣だった.2回公演に喚んでもらったことがあるが,2回とも同じホテル,一度は真冬でそれこそ凍り付くような寒さだったので,仕事場が住処と近いのは,とてもありがたかった.なにせ,レストランに食事に行く方が,遠くて辛い.
しかし今回は,その記録をはるかに上回り,滞在先は劇場の中.上手奥の階段を上がり,舞台袖上を奥に進んでドアを開けると,楽屋兼食堂.そして,その周りに寝室と事務仕事のできる部屋がある.しかも,街の賑やかな場所までは,タクシーを呼んで数分かかる.
こうなると,本当に何処にも出なくなる.まあ舞台が少々やっかいな構造で,仕込みに時間がかかり,しかも照明機材のトラブルなんかもあって,いつもより時間に追い立てられたこともあるが...レストランまで隣り棟にあるので,後半の2日間は,ほとんど外に出なかった.朝食を摂りに,プラプラ歩いて角を曲がったすぐの処にある,無愛想なねーちゃんがキビシイ食堂に行ったっきり,それ以外は同じ敷地の中で過ごした.
そして,20日の木曜日に公演.客席は,満員.こんなに人が来るなら,もう1日公演させてくれれば楽なのに,と少々愚痴りながらも,公演後はさっさとバラシ.
0時にはバラシ・パッキング・積み込みも終わり,わざわざ開けて待っていてくれたレストランで乾杯.
午前2時には就寝し,4時に起床.パリで別の仕事を任せてもらっているので,ダムから離れて空港へ向かう.
4時半にタクシーを予約していたのだが,本当に来るか少々心配していた.周りに人気のない場所だし,来なかったらすごく大変そうだったので.
しかし!4時15分頃に,門を開けてトランクを転がしながら出て行くと,とたんに少し先の角に止まっていた車がヘッドランプを灯す.さっすがドイツ系,頑固で理屈っぽすぎるところもあるけれど,しっかりしてます.4時過ぎには向かえに来ていて,出てくるのを待っていてくれた模様.
おかげさまで,余裕を持ってチェックイン.Linz-Frankfurt-Parisと飛んで,無事にパリ到着.

Wien

ただいま,ウィーン空港でハノーバー行きの便を待っているところ.ハノーバーからほど近いところにあるらしい,Wolfsburgというところで,Eaさんの公演がある.今回はスペシャル企画で,15年前に初演されたDROUGHT AND RAIN VOL.1と,去年公演したVOL.2をあわせて観せる.Vol.1はベトナム人のおばあさんばかりで演じられ,Vol.2は同じくベトナムの若手ダンサー達が踊る.
僕はこのVol.2に,LED照明を持って参加しているのだが,残念ながら今回は,ダムのLjubljana公演と日が重なって参加できない.ならばせめて仕込みだけでも手伝おうということで,今日からWolfsburgに入る.
Wienでは,友人宅ですっかりくつろいで,昨晩は数人の日本人で宴会.せっかく奮発して買った(ウィーン市内の日本屋という店)芋焼酎がちょっと残念な代物だったが,それ以外は昆布と鰹節でしっかり出汁をひいた簡単和食.久々の味で満足.お世話になりました.(写真は,友人宅)
しかし,この前までワイアレスのないpbG4だったので,全く状況を自覚していなかったのだが,この頃のワイアレス環境はすごいことになってますな.今も,空港のゲートの待合室で,コンピューターを開けると,いくつかのネットワークが見える,そのうちのWireless Vienna Airportというのに試しに繋いでみると,何の認証もなくネットに繋がった.
その他,この前Glasgowで30日間入ったワイアレス・プロバイダーのHotSpotも至る所にある.
実は出発前のゴールデン・ウィークが祟って,せっかく発注しておいたアップルのUSBモデムが届かず,現機にはモデムがない状態なのだが,ほとんど困らない.
携帯も合わせたら,周りは電波だらけだ.