サンパウロでの「true」公演が終わって,ギリシャのアテネに移動.今度はダムタイプの「Voyage」公演.
ルフトハンザで,サンパウロからフランクフルトへ直行,そこでマドリットから来る別チームと合流しアテネへ.サンパウロ>フランクフルトは,日本からEUまで飛ぶより少し短い時間で行けて,思ったより近い.
ギリシャは初めて.公演会場は,「Megaron」という名の,日本だと新国立みたいな位置づけのホール.とにかく,むちゃくちゃでかくて,お金もかかってます.4トン車よりも大きなトラックでも,道路より下にある駐車場への螺旋通路をグルグル回り降りて,そのまま舞台上手袖近くまで車ごと進入できる.袖も,上下手とも舞台と同じ大きさが確保されている.
人伝てに,ギリシャの劇場スタッフはどうしようもないとイタリア人が言っていた,というのを聞いて,内心どうなる事かと思っていたけれど,Megaronのテクニカルはみんな技術もしっかりしていてやる気もあり,とても良かったです.
惜しむらくは,こちらの送った図面や情報が,何処かで止まっていて,実際いに働く人達には何も伝わっていない.わかればてきぱきと動くんだけど,いちいち次は何をするのか申し送りと確認が必要で,聞いてから全て対応していて,その分時間がかかってしまった.でも,公演は無事に終わりました.
客席は,バルコニー3階席まであって,たぶん全部埋まれば1500人とか2000人規模.さすがに3階は入っていなかったので,2回公演でそれぞれ70%の入りくらいだと思う.
そして今日はオフで,明日はカンヌに移動.
アテネの人は,だいたい2時半くらいにお昼を食べて,夕食は21時以降,しかもお昼はがっつり夜はお酒を飲みながら何かつまむというパターンが多いそう.それで,今日は僕もお昼を2時前に食べに出て,そのまま街を散歩.
アテネの街は,少し歩くだけで表情がくるくる変わる.
ホテルの近くは移民街で,パキスタンやアフリカ系の人達が屯っていて,その中に中国人も多い.
でも10分も行くと端正な並木が続き両側にお洒落なカフェが建ち,そのうちパルテノンの建つ丘が見える,お土産屋さん乱立の広場に出る.
そうかと思うと,山のように皮を剥がれた羊の頭や,頭の先から尻尾まで全身を剥かれて吊るされた羊・子豚・トリで一杯の肉屋がぎっしり並ぶマーケットやら,金物の並んだ道具屋筋,強大な建築の続く官庁街(劇場もこの辺りにあった)まで,結構足で歩けてしまう.
わりと大きな街の印象があるが,実際は街の端から端まで歩こうと思えば歩ける感じ.
数千年前から街があったというだけあって,いろんな時間がそこここに積もっている.
ずっとホテルと劇場の往復だったので,今日少し散歩しただけで,ずいぶん街の印相が変わった.こんなにいろんな面が見える街も,珍しい気がする.