Tossed around

Krean food

6月3日(金),TESLAでのセットアップも無事に前夜終了し,朝からベルリン−アムステルダム−大阪,そしてソウルへの移動開始.迎えのタクシーも時間前に来て,ずいぶん順調に空港に向かった.
しかし! ベルリン−アムステルダム間のKLMがフライトキャンセル.表示を見た瞬間から慌ててKLMのカウンターを探すが,見つけた時には既にもう長蛇の列.
明日4日中に着かないと,5日からはダムの公演のセットアップが始まる.日本時間を見るとまだ18時前だったので,速攻で日本の旅行代理店に電話.20分ほど後に,何とか日本のKLMオフィス手配で,ベルリン−ミラノ−大阪経由のAlitalia航空に変更してもらったとの連絡が携帯にはいる.
ただし,30分後には飛び立つので,あと5分以内にこちらの目の先にあるKLMカウンターから,変更したチケット(ぺらぺらの紙切れ)を発行してもらわなければいけない.でも,目の前の列はまだまだ減りそうにない.
一緒にいたダムのメンバーが,だめもとで隣のエアフランスのカウンターに交渉に行く.すると,エアフランスのおねーさんが立ち上がって,KLMのブースで動き始めてくれた.もちつもたれつ,KLM側だって,並んでる人数が少しでも減るなら,それに越したことはない.
何とかなりそうなのを確認して,とりあえず荷物を積み上げたカートを押してダッシュ.アリタリアのチェックインカウンターは少し離れている.あとから,ぺらぺらのチケット握りしめたメンバーもダッシュ.僕らを追い越しながらパスポートを集めて,チェックインカウンターに駆け込む.既に出発20分前.
でも,アリタリアのおねーさんもがんばってくれて,慣れない変更チケットに四苦八苦しながらもボーディングパスを出してくれた.でもって,セキュリティーで足踏みしながらも,またまたダッシュで飛行機に向かうバスに飛び乗る.
この時点で,出発10分前くらい.どうやら機内預けの荷物は,ミラノには間に合わないかもと思う.でも関空でソウル行きに乗るまで5時間ほどあるし,ダメでもソウルまで追っかけてくるだろうと諦める.
ミラノ行きが水平飛行になるくらいまで汗が引かなかったが,とにかく間に合った.何とかソウルに時間通りに入れると思ったら,急に空腹に.朝ご飯食べてないし...
イタリアのエアラインは,1時間半のフライトにどんな軽食を出すのか.わくわく. 答え:アイスクリームとコーヒーか紅茶.
まあ,なんと言ってもミラノの空港だし,トランジットに1時間ほどあるし,関空行きのフライトでもイタリアンな機内食がでるかも,と期待してマルペンサ空港に降り立つ.
関空行きのフライトをインフォメーション・モニターで探すが,ターミナルBとしかでていない.とにかくBへ向かう.
Bに着いて改めて表示を見ると,確かに14:30 KIX/OSAKAがあるが,その横に21:30という表示がEXP列にでている.何でしょ? EXPって???
イヤーな不安を抱きながらインフォメーションを探して尋ねると,屈託のないイタリアンのオッちゃんが,「シー,シー,オサカ,ディレィ.ユー,ゴーツー,フリーランチ,バスフリーつー」と笑顔で教えてくれた.
おいおい...続くかなぁ,こんなこと.
とりあえず,アリタリアのカウンターへ向かう.
ミラノはよほど日本人の観光客が多いのか,カウンターには日本人スタッフのおばさんが.そして,他にも二人ほどの日本の方が,団体客の添乗員相手に走り回っている.そのおばさんが,僕らの前に添乗員をなだめているのを聞きながら,今後の対策を練る.
「もうバスは出るんですか.どの辺に行くんでしょう.」
「はい.20分ほど行った,なかなか美しいホテルに,お食事をご用意しています.お部屋はお取りできませんが,フライトまでくつろいで頂けます.」(もちろん日本語)
「電話はありますか.」
「はあ...?」
「電話はありますか.皆さん日本にご連絡したいと.」
「ホテルですから,たぶん電話はあると思いますが...」
「皆さんお家に連絡したいんですけど,すぐにバスが出るならホテルから連絡するしかないですよね.ホテルに電話ありますか!」
「はあ...」
1.なぜこの添乗員は,3G携帯を持っていないのか? (仕事で使うでしょ,普通)
2.なぜこの添乗員は,電話のないホテルの存在を想像できるのか?
3.なぜこの添乗員は,アリタリアの地上スタッフに怒っているのか? しかもホテルに電話があるか無いかで.
まだまだ世界は謎に満ちていると思いながらも,足早に団体さんの所に向かった添乗員を尻目に,アリタリアのスタッフに事情を説明する.
すると彼女は,極めて現実的に,最初は関空−ソウルのフライト予約を遅い便に変更してくれようとした.
21:30のフライトで関空についても,明日夕方のソウル行きなら間に合う.ところが,ビジネスクラスまで調べてくれて,もちろんオーバーチャージはアリタリアが持つと保証してくれたのに,全て満席.恐るべし,韓流ブーム.未だ冷めやらず.
その後もミラノ−東京−関空や,ローマから直接ソウル入りなど,幾つかの変更にチャレンジしてくれたが,どれも結局うまく行かず,あれこれ探してついに,これからパリに向かいそこから直接ソウルに入るフライトを3席確保!
しかし!僕たちの機内預けの荷物が見つからない.まあ,普通10分前に駆け込んだら,荷物は遅れる.しかし,それを待っていると,パリ行きに変更したフライトに間に合わない.
ぎりぎりまで荷物を探してくれるとの声を聞きながら,今度はミラノ空港の中を,エアフランスのチェックインカウンターから搭乗口めがけて走る.ベルリン・ミラノ・パリ,ヨーロッパ盥回し.EU内フライトで,パスポートチェックが無くて,本当によかった!
またもや,ぎりぎりで機内に駆け込むと,飛行機はパリへ.
CDGでは,4時間ほどのトランジット.とにかく経過をメールして,ソウル到着がすこし遅れることを知らせる.でも,30分程度の遅れ.日本を経由しない分,今日のドタバタが相殺されている.
エアフランス・大韓航空共同運航便ソウル行きは,韓国のオッチャンオバチャンですし詰め.よくこんなところにねじ込んでくれたもんだと,改めてアリタリアのスタッフに感謝.とにかく間に合います.
大韓機内食名物ビビンバを食べて,ビールを飲んだら気絶.久々に飛行機で熟睡.
無事ソウル到着.
今日は,仕込み初日終了.順調です.韓国料理も美味しい.
でもまだ,アリタリアからもエアフランスからも大韓航空からも連絡無し.もちろんKLMからは無し.
僕ら3人のトランクは,世界の何処にいるんでしょう...(一時,テルアビブにあるとの噂あり)
毎日コンビニでパンツを買ってます.