今日は午前中に劇場の下見,その後18時半から,今回の香港側サウンド・テックであるAnthonyのスタジオで,公演用のボーカルやパーカッションの録音.
音楽監督兼パーカッショニスト兼パフォーマーとして,韓国からChang Jae Hyoが参加しているので,もちろんライヴでも彼に演奏してもらうのだが,作品中半分くらいは今回録った音を加工して使う予定.
参加しているダンサーは,みんな歌がうまい.Mugiは特に古典のトレーニングも積んでいるので,いろいろと芸達者だ.
まずは劇場の下見.といっても,まだセットもフィックスしていないので,とりあえず全員が意見を言えるように,一度現場を見ておこうという程度.僕はダムタイプで8年くらい前に1度公演していて,わりと鮮明に覚えていた.
その後夕方まで時間が空くので,数日前にDOWDAで会った兄ちゃんがやっているという,アート系の書店に行ってみる.コーズウェイ・ベイ(漢字で書けない)にあるmackie studyという書房で,本だけではなく,8畳くらいの店舗の半分は,香港・台湾・日本のアート系やインディレーベルのCDが占めている.
幾つか面白いCDを聞かせてもらって,気に入ったのをゲット.
その後1度部屋に戻って,18時にスタジオに向かう.
スタジオでは,ぶっつけ本番でみんなのボーカルを録っていくが,まだそれほどイメージが固まっていないので順調には進まない.なんだかんだとやっている内に24時も回り,いちおうボーカルは録れたのでダンサーは帰って,あとはJae Hyoのパーカッションをひたすら録音する.
それにしても,香港人はいまだにとっても「竹」を信じてるなぁ.(唐突に写真のコメント)
天板は,しっかり建築足場のパーツを使っている辺りが,良い感じだ.
So hot!

暑い.
こら香港,こんな器用なことが出来るなら,もうちょっと前からぼちぼち温うしとけやと,幾ら大人しい僕でもついぼやきたくなってしまうほどの急変である.たった2日や3日でこんなに気温が上がるとは!
昨日の最高気温は22度.今日はもっと暖かかった.一週間ほど前に震えていたのが,嘘のようである.(もっとも夜は,やはり長袖がまだ必要な気候です.)
昨日からまた,大学のスタジオに戻っての練習.スタジオといっても,良くあるような多目的小ホールで,今晩はそこでダンサーのひとりであるArifのレクチャーがあった.週一で今回の制作メンバーが各自の活動の話をするというもので,今日が3回目.先週はMugiで最初はDanielだった.
Arifの作品は,なかなかここに書いて説明しにくい.コンセプトはシンプルで力強いが...
彼はマレーシアでマレー人として生まれているが,母親は中国とマレーのハーフだった.マレーシアはマレー系・中国系・インド系が住む,文化の多重化した国だけれど,決して3つの文化が混ざり合ってひとつになっているわけではない.しかもマレー系に生まれ落ちたらムスリムとして暮らすのが当然と,はなから決められている.おまけにイギリスやそして日本の植民地でもあったわけで,それらを強く意識して彼はダンサー/アーティストとして活動している.
その立場は明快だし,今はヨーロッパで暮らしている彼は,よけいに自分のバックグラウンドと社会/世界について考えている.
物凄く乱暴に一言で言ってしまえば,「相手の身になって考えてみろよ.」と彼はいっているのかも知れない.
写真は先週のMugiのレクチャー(携帯でとったので,小さい)
Failed

いきなり,PC(Win機)が壊れた.
昨日ここへの記事を書いてから,さあちょっと仕事をしようと立ち上げたら,繋いだヘッドフォンから聞こえてくるはずの音が,何だかジガジガいうだけで聞こえてこない.ついさっきまで,練習場でPAに繋いでいた時には何事もなく鳴っていたのにである.
僕は基本的にはずっとMACなのだが,去年から照明のコントロール用にPCも使っている.
なので,今も目の前にはノートが2枚並んでいる.照明の制御ソフトを作っているところが,Winにしか対応してくれないので,仕方がない.(詳しくはRefined Colors制作日記参照)
その照明ソフトが,実は音も出せる.といってもキューの最初にWAVファイルを指定するだけなのだが,それで2ミックスの音を出しながら,その音の時間軸に合わせて照明のキューが走る.これが案外便利で,もう決まったキューで動いているパフォーマンスなら,極端なことをいえばPCノート1枚で音と照明を動かすことも可能だ.
しかし,僕もちょっとうまく行き過ぎるなぁとは思ってたんです...10万ちょっとで買ったPCノート1枚で,全部済ませられるなんて...
でも,昨日まではずぅーとうまく行ってたのに!
それでとにかくいろいろ試してみたら,どうやらハードではなく,ソフト的に音関係がおかしくなっているらしい.おかげで,いろんなところに散らばったり隠れたりしている,Windows2000のボリュームコントロールやMIDI関係のファイルには詳しくなったが,でもやはりうまくは動かない.
仕方がないので,速攻で旺角(MONG KOK)の電脳中心まで行って買ってきました,CREATIVEのPCMCIA SOUND CARD.
店頭買いで980HKD/13000円.価格ドットコムの日本最安値より300円ほど安いです.さすが香港.
それで今は,ちゃんと良い音鳴ってます.
しかし,何やっとんねWindows,しっかりしろよ!
The bamboo theater
大学寮で暮らしている僕たちには,それぞれアシスタントの学生が付いている.といっても,例えば何かを買いたい時に何処に行けばいいかアドバイスしてくれるとか,タクシーに見せるための行き先をメモに書いてくれるとかその程度だが,街では案外英語の通じないこともあるので,助かっている.
その彼らが,僕たちの歓迎イベントとして,一日香港を案内してくれた.なかなか現地人らしくツボを得たルートで,まずは少しニューテリトリーの方に列車で行き,町中よりは少し安い飲茶で1日を始める.
そして近くの博物館で,広東オペラの歴史や香港の住居の変遷,現代美術の企画展などを見て,ローカルな食堂へ.今では珍しくなった,野外に仮設したような(でも広い)食堂で,香港らしくお茶で入れたインスタントコーヒーを飲みながら,サンドイッチやワンタンスープ,焼きそばなどを食べる.
今度は香港島へ向かい,スターフェリーに乗り,ケーブルカーでピークへ.
あいにく曇っていたが,雲の間から顔を出すビル群もなかなか秀逸で,しばらくしたらちゃんと日が暮れ始めイルミネーションが灯りだし,心得たもので,帰りはローカルなミニバスで,ピークから山の裏側を回りこんで中環(セントラル)へダイレクトに行き,そのまま小さな劇場で現地ダンサーの公演を観て,1日が終わった.
ところで,前に香港人が建築足場に竹を使っているのを見て,何であんなに竹の強度を信じてるのかなぁ,というようなことを書いたが,今日そのルーツを博物館で見た.
写真は,まずは模型だが,昔の広東オペラの公演劇場だ.博物館で見たのだけれど,「維新派」もたじろぐぐらいの仮設劇場である.
客席から舞台から階段まで竹の基本構造で,実際このような劇場を移動しては仮設し,公演を打っていたらしい.
後の二枚は,博物館に再現されていた仮設劇場.中が展示スペースになっている.ど派手な表と,その裏側,実際は側面も布がはられていたのだろうけれど,展示なので構造が見えている.
組み方は,今の建築足場と,ほとんど変わらない.
Space
So oo ooo cold
香港にも寒の戻りがあるのか,今日は寒い. 最低気温13度とかで,たいしたことはないが,ここ数日との落差で,かなり寒く感じる.それとも昨日までが小春日和だったのか?
明日もCCDCで朝10時半から練習.
町中は,どんどん旧正月に向けて,デコレーションなどの準備が進んでいる.何となく人々も浮き足立ってきている感じで,どうやらこっちでは,やっと本当に年が明けるようだ.
2月8日の深夜から9日の朝にかけては,みんな街に繰り出す様子で,僕らにもフラワーマーケット周辺が面白いぞとか,香港島で花火が上がるぞとか,色々教えてくれる.
誰かが言っていたが,太陰暦は季節/気温に正確だそうだ.太陽暦だと,季節感がずれとか.
旧正月が明けるとグングン暖かくなると誰もが言うから,やはりそれまでは寒さが戻ってくることがあるのかも知れない.
Sound editing
今晩は香港側サウンドテックのAnthonyが,僕らの部屋にprotools持参で編集に来ている.音のイメージが固まっている物から仕上げていくので,最初は快調.てきぱき出来上がって行くのは,見ていても気持ちがいい.
問題は,まだこっちもイメージできないでいるパートだ.何かが要るのは分かっているが,どんな音なのか見えていないところは,当然作業が難しい.
Anthonyが練習を見ていれば話は早いが,スタジオで仕事もしているから,なかなか見に来れない.練習風景のビデオや言葉では,どうしても的確には内容が伝えられないから,どのように作業を進めればいいのか,そこから考え始めなければいけない.
共同作業というのは,面白いけど難しい.
旧正月のデコレーションは,どれも真っ赤で派手だ.
Poon Choi returns
またまた寒い. この間,「いきなり暑くなりやがって」なんて書いていたのが嘘のように寒い.
すいません,もうあんな事は書きませんから,暖かくなって下さい...
今晩,またpoon choiを食べる機会があった.
どうも,ニューテリトリー周辺だけに伝わる珍しい鍋,という謳い文句は昔のことのようで,最近はそういうキャッチコピーでもって,年末は香港中でこの鍋を突いているようだ.
今日は寮生の忘年会みたいな物で,ちょうど珍しい奴らが滞在しているから,それを肴に鍋でも食おうという趣向で,僕たちがゲストとして招かれた.
といっても,テーブルの上にはアルコールは並んでいない.
ここの学生達は部屋の中では知らないが,食堂や外ではお酒を飲まないみたいで,今夜もコーラとファンタが行儀良く置いてあった.
そういえば日本でもこの頃の学生は,あまりがぶがぶビールやなんかを飲まないみたいだから,場所の問題じゃないのかもしれない.
この前の経験から,また食べきれないんじゃないかと思ってたら,さすが若者,どのテーブルも順調にたいらげていっていた.
今日初めて見た食べ方としては,煮詰まって残り少なくなった鍋には,レタスをガシガシ入れて,その上からお湯を足してさらえてました.
さすがに僕は,その頃には満腹で,どんな味かは知りません.
写真も撮ったけれど,いまは見るのもおっくうです.