Singapore biennale 08_2

Openingp_2

シンガポールビエンナーレ2008開幕.
写真は,オープニングぱーちーの様子.

霧は,何とかオープニングには間に合って,モクモクと出ている.風が無いと,まさに雲のように漂い,橋の下はあっという間にホワイトアウト.ジョギングしている人とチャリンコが多くて,結構危ない.

Fog

霧が出ると,案外みんな怖がらずに中に入っていて,写真を撮る.何だか,安全な国なのですね.誰も怖がらない.僕なら,何もインフォメーションが無い間は,入っては行かないと思うが,たくさんの人が写真を撮っていく.さすがシンガポールというか,その姿もバリエーションに富んでいる.

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最後は,LEDの設置風景数点.地元のテクニカル,がんばってくれました.

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Yokohama to Kyoto

シンガポールから関空を飛び越して,成田着横浜へ.照明のお手伝いで参加という事で,横浜トリエンナーレのオープニングに出る.8月のインストールが,遥か昔のようだが,LEDは霧の中で,狸にケーブルを噛られる事も無く,無事に動いておりました.
仕込みの時には見られなかった晴天の現場だったが,少し日が短くなったのか,4時半前にはかなり日が翳って,LEDの明かりが目立つようになってきた.(それにしても,霧の迫力には,まるで敵わない.まあ照明は,雨月物語の幽霊/幻のようなエレメントなので,あるかないかの瞬きが正しいとも言えるのだが...)
トリエンナーレのオープニングパーティは盛況で,永く御無沙汰していた人達にも沢山会った.ああ僕,こんなに美術関係者に,知り合いいたっけ,というか,関東圏の関係者みんな来ていたのでは?
そして,翌13日京都へ戻る.
14日は,「パコと魔法の絵本」を家族で観に行く.実は,毎月14日は,1000円で映画が観れるのです.
あまり観た事の無い作風の,良く出来た映画でした.5歳少し前の娘にも,ん...歳の妻にも好評.

EMPAC/Troy

ダムの公演で,アメリカはニューヨーク州のTroyという町へ.
ちなみに,ニューヨーク州は,ニューヨーク・シティとはかなり離れた,東部のずいぶん北にある州.そういや,日本でも茨木市は茨城県とまったく違う所にあるけれど,これは漢字も違うし,まあ両方ローカルだし...NY市とNY州って,大阪府に大阪市が無いみたいなもんじゃないの.変なの.
そのToryにEMPAC (Experimental Media and Performance Center) というのがあって,そこの新しい本館というか劇場ビルディングの柿落しで,「Voyage」をやります.
そいでまあ,昨日着いたわけですが,来てみてびっくり,まだ劇場建ててます.それも,どう見ても,あと4日でできるとは思えません.金曜がオープニングで,公演もするんですけど...
聞けば,約一ヶ月程度,工期が遅れているそう.それもまたびっくり.一ヶ月って...普通この程度の規模の劇場だと(コンサートホールと,中型のプロセニアム劇場と,2つのオルタナティブスペースがある),オープンの半年くらい前には完成させて,それから色々テストとか繰り返して,それで開けるんじゃないの???
とりあえず,今日少し公演の仕込みをしたんですが,舞台の仕込みをしている真向かいで,客席作ってます.それに気になるのが,どうもオーケストラピットが,まだ当分動かないような...ずっと下がりっ放しで,ぴくりとも動かない...
さすがに,舞台上はけっこう焦って仕上げたようで,バトンも動くし,照明のディマーも生きてるし,公演はできそうだけれど...例えば,楽屋前の廊下は,今日床材を貼っていたし,楽屋の中はまだタダのコンクリの四角い箱.金曜までに客席も何とかできるかもしれないけれど,はたして外からお客さんが入ってこれるのかどうか.
オリンピック前の北京も,きっとこんなんだったんだろうなぁ.
会場の中は,何処もかしこもこんなの.
Empac

まだ客席,作ってます.
照明卓をセットアップしてる前で,客席に埋設するケーブルを繋いだはります.
TheaterStage

休憩所も,こんな感じ.
Green_room

EMPAC OPEN

EMPACが,何とかオープンし,オープニングイベントの「Voyage」も2日間3回公演が無事終了.
まあ贔屓目に見ても,「無事」オープンとは言い難いが,一般のゲストの目から見れば,立派に開いたというところでしょう.
実際,直前の追い込みは凄まじく,ビルディングのコンストラクション・クルーも舞台関係者もフル稼働.こちらが22時に仕込みを終えて帰り,翌朝来るとビルのかなりの部分が出来ている.ついでに前の道も,速攻で整備していた.
それに,例えば持ち込み卓と劇場ディマーのコネクションがうまくいかなくて,ETCのテクニカルに来てくれとオーダーすると,翌早朝5時半に来るというし...
劇場照明チーフのAngel女史は,「私はここに住んでいる.」と断言していたし.皆さん,時間感覚というものが,おかしくなっていた模様.
それでも,開いてからも,舞台裏にはまだ建築関係のクルーがウロウロしているし,グリーンルームの天井は一部開いたままで,何かの線が垂れ下がっているし,その他いろいろ間に合っていない部分はあったけれど,それでもまあ「よく出来ました」の一重丸くらいはつけられる.
ただ惜しむらくは,どの公演も会場お披露目の無料(招待?)公演で,「Voyage」だけではないんだろうけれど,どれも何か余興っぽい扱いに感じてしまう.「これからこういう事をしているアーティストと,いろいろいっしょにやっていくんです.」というようなスタンスの表明というより,「こんなビルが出来ました.中ではこういうような事をやるんで,お楽しみに.」というサンプル扱い.
まあ,舞台スタッフはきちんと働いていたし,出来る限りこちらの要求通り良い公演が出来るようにがんばってくれたので,劇場内は居心地が良かったのだが...外というか,EMPAC全体との繋がりは,希薄に感じた.
でも,きっと皆さんそれどころじゃなかったんでしょう.とにかく開けなきゃいけないし,なんてったってこの建物のオープニング・パーティーは,今回一度しかないんだし,とにかく必死で間に合わせたというところでしょう.
2〜3年経って体制も整って,しかもまだ予算がある時に,また来てみたい感じ.(ただし,EMPAC以外は,まわりにたいしたものは何もないので,遊びに来るのは難しいかな.)
舞台上,公演準備は出来ても,オケピはまだ工事中.
Orchestra_pit

建物のガラスの外殻の中に,巨大な木肌の卵みたいなコンサートホールがある.
Empac_1

コンサートホール内部の天井.ここが,EMPACのメイン施設.
Concert_hall

詳しくは,webで.
http://empac.rpi.edu/building

Schedule

忙しい時には重なるもので,ここしばらくいろいろ続く.
特に,今月末には東京でRC_WSとlost公演を行うので,来ていただけると嬉しいです.
10月24日(金)〜26日(日) :
lost公演+Refined Colorsワークショップ@デジタルアートフェスティバル2008
会場:パナソニックセンター東京 
http://www.daf-tokyo.jp/pana2.html
http://www.daf-tokyo.jp/pana3.html
11月1日(土)は,YCAM5周年のシンポジウムに,参加させてもらいます.
http://www.ycam.jp/news/post-29.html
11月13日(木)〜15日(土) : true公演@NY/USA
会場:Japan Society NY
http://www.japansociety.org/event_detail?eid=3d92cf8a
11月26日(水)・27日(木) : dumb type_Voyage公演@Mulhouse/France
会場:La Filature Scène nationale
http://www.lafilature.org/en/shows/voyage-en.html
12月5日(金) : dumb type_Voyage公演@Le Havre/France
会場:Le Volcan
http://www.levolcan.com/
(すごく見難いサイトなので,なかなか何処に情報があるか,分からないかも...)
12月9日(火) : Monochrome Circus_MONSTER PROJECT@Saint Brieuc/France(照明を担当)
会場 : La Passerelle
http://www.lapasserelle.info/monster_project.html
今年はこんな感じです.
うまくタイミングが合ったら,何処かでお会いしましょう.

Road is not for human use

TroyからMontclairに移動して数日.
昨日は,NYのJapan Societyに下見兼打ち合わせに行ったし,今日はMontclair UniversityのAlexander Kasser Theaterへ打ち合わせにも行った.
なので,別に閉じこめられているわけではないのだが,何でしょねこの閉塞感.
NYは,鉄道で1時間程度と,京都から大阪に行くような感じで,余裕で日帰りも可能.宿から徒歩圏内に,アメリカンな巨大スーパーマーケットもある.
しかし,とにかく,道を人が歩くようには出来ていない.山ほど走っている車の運転手も,どうも道を人が歩いてる事なんて,まあ有り得ないと思って運転している気がする.
なので,のんびり散歩気分でホテル周辺を歩くなんていうのは,危なっかしくて出来ない.いつ曲がり角から,車が全速で現れるか分からない.
それに,ホテルから劇場やNY行き鉄道駅,ショッピングセンターなんかに行くには,ホテルのシャトルのお世話になるしかない.無料サービスで,頼めば来るけれど,場合によっては15分や30分は,ぼーっとシャトルが来るのを,駅や劇場の前で待つ事になる.どうにも他力本願というか,何だか手も足も出ない感じ.
昨日,NYに行って,ヒトが一杯歩き回っていて,自分の足で到達できる範囲にいろいろな店や駅があるのが,どんなに新鮮だった事か!
ダムのメンバーの一人が言ってたけど,「ルームランナー」がなぜこの広大なアメリカで売り出されたのか,腑に落ちた.なんてケタクソ悪い環境でしょう.
とにかく車がないと,ここではヒトは消耗して死んでいくばかりだという気がする.
今年の1月に,Eaさんのツアーでまわった時もそうだったけれど,大学キャンパス内は,それはそれでけっこう美しく完結している.学食やカフェ,歴史ありそうな建築に溢れる木々と芝生.その中で生息する分には,必要十分な気もするが,どうもひどく胡散臭い.一歩外に出れば,まったくもってぜんぜん違う世界が広がっているのだ.そんな所で後生大事に知識を貯め込んで,そのギャップに疑問も抱かなかったとしたら,外に出た時に何か勘違いしないか?
ひょっとしたら,この合州国自体が,世界に対してそういう勘違いな場所なんじゃないか?

Montclair Holiday Inn

Montclairでのダムの公演も,あと2日.
この写真は,ここ10数日を過ごした,ホリディインの自室からの風景.

Holiday_in_1

一階の部屋で,ホテルエントランスを左手に見る,駐車場の真ん前.
さすがに,いつもは紗幕みたいなカーテンを閉めていて,開け放した事はない.
カーテンを閉めるとこんな感じで,

Holiday_in_2

外からだと,日中はまったく中は見えない.

Holiday_in_3

夜は,分厚い遮光カーテンを閉める.
たぶん,ホテルに言えば部屋は替えてくれるだろうし,誰が悪いわけでもないが,こんなホテルを設計した建築家は,頭がおかしいと思う.
僕はまあ,単にいったん荷物を広げたのに,わざわざ引っ越しするのが邪魔臭くてここにいたわけだが,でもまあ毎日部屋から見える空はずっと快晴で,こういう景色の部屋で暮らしてみるのも,それなりに面白かった.駐車場観察日記でも,付けてみようかと思ったくらいだ.
ダムの公演は4日間で4回.ちょうど良いサイズの劇場で,うまくセットも収まって,良い出来の公演だと思うのだけれど,いかんせんお客さんが少ない.なかなかNY市民は,ここまで足を伸ばさないようだ.せめて今日・明日(土日)と,沢山来てくれる事を願おう.

DAF Tokyo 2008

NY ニューアーク空港からDetroit経由で成田に.
赤坂に一泊して,翌日アメリカ大使館で次のNY「true」公演のヴィザ申請をして,その足で有明へ.
しかし,いち申請あたり120ドルも取るアメリカヴィザの発行は,もう立派な商売だと思うのだが(僕は今回初めて東京で申請したのだが,その日だけでも100人以上は申請に来ていた.1日100万強,10日で1千万のあがり...),何であんなに上から目線の対応かな?
今回の滞在は,会場の有明パナソニックセンター/スタジオのすぐ近くのホテル.ニュージャージーの地べたの部屋から一転して,地上14階.しかし,見えるのは相も変わらず人工的な景色.下手な建築模型の中で暮らしてるみたい.

Ariake

まあ,海が見えるだけまし.
今日金曜と明日土曜に,lostを公演します.
http://www.daf-tokyo.jp/pana2.html
一度にいろんなパフォーマンスが観れてしかも無料.多彩な共演者に,圧倒されてます.
中でもバチグンのお勧め,「ドラびでお」恐るべし!今回は,主催が主催なので,お上品バージョンとの事ですが,それでもグルーヴ感バッチシ,昨日の10分程度のショーイングでも,観客のハートを鷲掴み.
今夜のパフォーマンスも楽しみです.
よかったら,皆さんどうぞ.