The top of the command line

TVのワードショーを見ていて気づかされたのだけれど、福島原発事故の対応をしている現場のトップは誰なのだろう?
東電にも、応援の自衛隊や警察にも、それぞれ指揮官はいるのだろうけど、現地のトップで指揮をとっているであろう原発の専門家は、何処の誰なのだろう?
先日の震度6という余震(この揺れで余震って・・・)の時に、福島は一時電源消失したが、それは津波警報が出たために、現場の人員が避難しなければならず、迅速な対応ができなかったからだと聞く。
危機管理という意味では、そういう類いのこれからも起こるであろう最悪のストーリーというのも想定して、各対応方法を立てていくことが必要とされると思うが、そのためには十分な知識のある指揮官が必要だ。
具体的に書けば、もし、もし仮に4基の原発のうちのいずれかが暴走を始めたら、現場の人間はどうするのか?
津波警報がでると、電源消失の可能性があっても現場スタッフが避難するということは、実際の暴走が起こると、残り3基はそのままにして全員退避になるのだろうか?ということは、いまだ終息とはほど遠いこの状況は、もし1基が暴走したら、それは4基全部の暴走を意味するということだ。
現場では、当然そういう認識で日夜努力が続けられているとは思うのだが、その指揮をこの国の総理大臣や東電の社長や安全委員会のスポークスマンがとっているわけでないのは、誰の目にも明らかだろう。
もちろん、何人もの専門スタッフが状況分析をして、いろいろな提言とアイディアを出しているとは思うのだけど、でも組織が迅速に動くためには、何処かで意見を一極に集めて、誰かが決断して指示を出すことが必要だ。まさか、何人もの専門家が、闇雲にかわりばんこに、水ガラスやらおがくずやらを汚染水に放り込んでいるわけではないだろう。
僕は、1基が爆発しそうになっても、現場は身を挺して残って作業を続けろといいたいわけではない。ただ、ちゃんとそういう状況も視野に入れつつ考えられる人が、はたして現場にいるのかどうかが心配だといっているわけです。
もし、「そんなことは冗談でも口にするな」というような状況で、誰もが目前の火消しのコトしか考えられない状況だとしたら、そのままでは、今後何ヶ月も過酷な作業を続けるのは困難だろう。
いずれにせよ現場は超過酷で、しかも今でも日々生命の危機を感じながら、そのプレッシャーのもとで作業が続いているのだと思う。
そんな中、外部に対するパブリッシングが後回しになるのは当然とも思うが、でもそろそろ、誰が実際の現場で日本の運命を握る決断を迫られているのか、その状況を教えてもらえないと、信頼できる情報ソースというものが、ほとんど見いだせない状況だ。
もし仮に、それが個人ではなくて何人かのチームなのだとしたら、それでもいい。僕は、その人達のコトが知りたい。
余談だが、僕にとって今もっとも信頼できる状況分析は、小出裕章さんの発言だと思うが、それはご本人の話にもあるように、詳しい内部情報を分析したものではなく、いま公表されている一般情報が元になっている。
仮にいま日本が瀕死の状態だとしたら、セカンドオピニオンを得るためにも、原発反対派の原子力研究者も現場に迎え入れ、その分析も公表すべきだと思うがどうだろう?

Lecture of Mr.Koide

16日に行われた小出裕章氏の講演が、ustreamにアップされている。2時間強あるが、昨日の夜に思わず全部見てしまった。
原発に関して不勉強な僕でも、いろいろなことが腑に落ちる、とてもよくまとまった内容。
小出氏の強い姿勢が静かな口調の中にも現れていて、それはバランスをとった中立の解説ではもちろん無くて、いかに原発を廃絶したいかという意思のもとに話されているので、その強さゆえに果たして手放しで全て信じていいのかと、自分の判断基準のために反対意見が欲しくなるところもある。
つまりそれは、どれほど正しく見える高潔な意見でも、やはり少しは疑ってみないとというへそ曲がりな僕の性分によるのだけれど、それでも思わず一気に全記録を見てしまう、見ずにはいられない内容。
見終わったあとに、「小出裕章氏への反論」でググってみても、今は最初の60トピックぐらいには、さしたる反論が見られない。
ずいぶん前の映像記録で、原発推進派と反対派の討論があって、その中でいつまでたっても平行線で噛み合ない話が続くのは見ることが出来るが、でもその程度。
それは、小出氏の存在が、推進派(大まかに言えば日本政府と電力会社)にとってはとるに足らない存在で、今までは歯牙にかけてもいない存在だったせいかもしれない。
しかし、だからといって、小出氏の論がとるに足らないわけでは、全くない。僕には、もう遅すぎるのかもしれないが、耳を傾けるべき重要な意見に思える。それを、手放しで信じろとは言わないけれど、せめてもっと万人が見つめる場で、推進派と互角な立場で意見を交換できるようになってほしいと思う。
マスメディアがまだその意見を、メインの放送帯で取り上げることに躊躇するのなら(かってNHKで作られた、秀逸なドキュメンタリーなどはあるが)、まずは個人が手持ちのツールを使って、これらを広げていくことから始めればいいのではないだろうか。

What do you mean? What? ! ! ! !

文科省が福島県内の保育園、幼稚園や小中学校を普通に利用する際の限界を1時間あたり3.8マイクロシーベルトと定めたらしい。
こういうのは、文科省が決めるんだ?
いままでの生活を享受して、原発だってたぶん大丈夫だろうと傍観して来た大人達(僕を含む)が、そのつけを払うのなら、まだしも納得がいく。
でも、東京で使う電気を作っていた原発の出した死の灰で、福島の子ども達が被爆してしまう量を、いきなりこれまでの基準の20倍に設定して、まあすぐには異常は出ないから大丈夫と、事態を矮小化してみせるなんて、自分で自分の首を絞めるヒトデナシだ。
いまでも十分国が亡ぶような状況なのに、「がんばれ日本、復興に向けて進もう」なんて言っといて、自分たちの国の未来を己で踏みつぶすというのは、どういうこと???
せめて、自分の判断材料になる情報を持てるようにしましょう。僕には、マスメディアに流れている情報は、ほぼ原発推進派から出た情報ばかりに思えます。
前にも書いた、原発反対派の原子力研究者の小出裕章京大助教の発言をまとめたページから、無断で抜粋します。
http://hiroakikoide.wordpress.com/
チェーンメールは困るけど、いまはテレビだけが情報源じゃないんだから、多くの人がこれらの情報に接するように、広げる努力は必要でしょう。
以下、上記HPの記事から抜粋。
・(文科省が福島県内の保育園、幼稚園や小中学校を普通に利用する際の限界を1時間あたり3.8マイクロシーベルトと定めたが?)驚いた。普通私たちが生活している環境では0.05マイクロシーベルトが普通。その80倍。
・(年間で20ミリシーベルトという基準で算出したものだが?)その前提がとてつもなく高すぎる。一般の日本人は法律で年間1ミリシーベルトしか被曝してはいけないと決まっている。それをいきなり20倍にする権限が誰にあるのか不思議に思う。こどもは特に放射能に敏感であるのに、そういう基準を押し付けるやり方がなぜ許されるのか分からない。
・なぜ原子炉が特別に危険なのかというと、核分裂生成物(いわゆる死の灰)ができてしまうから。JCO事故で核分裂したウランの量は1ミリグラム(1000分の1グラム)。灯油に換算すると2リッター分のエネルギーが出る。たった1ミリグラムでも、JCOのときは500メートル離れた場所で許容基準を超える被曝が起こった。
・日本の法律では年間1ミリシーベルトを超える場所は放射線管理区域に指定される。そこでは寝ることも食べることもできないし、こどもはもちろん入れない。チェルノブイリ事故では、これに該当するエリアは700kmのところまで広がった。面積で言うと、本州の約6割の広さ。このチェルノブイリ周辺地域に現在565万人が住んでいて、生活を営んでいる。避難してほしいと思うが、住んでいる。
・放射線ガン死には年齢依存性がある。細胞分裂は若いほど活発。若いときに遺伝子が傷を受けるとそれが複製されるため異常が起きやすい。人間で言うと、30歳を平均とすると、50歳では影響の受けやすさは100分の1くらいになる。が、乳児やこどもにはたいへんな危険。

Resign

他のサイトからの受け売りになりますが、管内閣の放射能防護担当内閣官房参与である小佐古敏荘氏が、菅直人総理が自分の提言に聞く耳を持たないという理由で、辞意を表明したということです。
これまで、人が感知し得ない放射能の脅威に関して、政府や専門家が大丈夫だというのなら問題ないはずで、自分は専門家ではないしその意見を信ずるしか無いと言っていた人たちに、この辞意表明を積極的に届けるべきでしょう。
大手新聞やテレビ局が取り上げればいいのですが、未だこの状況でもそれができないマスコミなら、個人の手持ちのメディアを使ってできる限りの拡散を試みてもいいと思います。
あまり良い言い方ではありませんが、この小佐古敏荘氏はどちらかというと原発推進派、政府や電力会社の御用学者です。そうでなければ、内閣官房参与に推されることもなかったでしょう。そういう立場の人でさえ、今の政府の対応に危機感を覚えているということです。
しかし、自分で選んで官房参与にした専門家が、危機を表明しているのに、それを無視する菅直人と周辺の政府は何を考えているのでしょう?
そもそも、現政府は「子育てを応援します」みたいな政策を売りにしていたのではないのか?!
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平成23年4月29日
内閣官房参与の辞任にあたって
(辞意表明)
内閣官房参与
小佐古敏荘
 平成23年3月16日、私、小佐古敏荘は内閣官房参与に任ぜられ、原子力災害の収束に向けての活動を当日から開始いたしました。そして災害後、一ヶ月半以上が経過し、事態収束に向けての各種対策が講じられておりますので、4月30日付けで参与としての活動も一段落させて頂きたいと考え、本日、総理へ退任の報告を行ってきたところです。
 なお、この間の内閣官房参与としての活動は、報告書「福島第一発電所事故に対する対策について」にまとめました。これらは総理他、関係の皆様方にお届け致しました。
 私の任務は「総理に情報提供や助言」を行うことでありました。政府の行っている活動と重複することを避けるため、原子力災害対策本部、原子力安全委員会、原子力安全・保安院、文部科学省他の活動を逐次レビューし、それらの活動の足りざる部分、不適当と考えられる部分があれば、それに対して情報を提供し、さらに提言という形で助言を行って参りました。
 特に、原子力災害対策は「原子力プラントに係わる部分」、「環境、放射線、住民に係わる部分」に分かれますので、私、小佐古は、主として「環境、放射線、住民に係わる部分」といった『放射線防護』を中心とした部分を中心にカバーして参りました。
 ただ、プラントの状況と環境・住民への影響は相互に関連しあっておりますので、原子炉システム工学および原子力安全工学の専門家とも連携しながら活動を続けて参りました。
 さらに、全体は官邸の判断、政治家の判断とも関連するので、福山哲郎内閣官房副長官、細野豪志総理補佐官、総理から勅命を受けている空本誠喜衆議院議員とも連携して参りました。
 この間、特に対応が急を要する問題が多くあり、またプラント収束および環境影響・住民広報についての必要な対策が十分には講じられていなかったことから、3月16日、原子力災害対策本部および対策統合本部の支援のための「助言チーム(座長:空本誠喜衆議院議員)」を立ち上げていただきました。まとめた「提言」は、逐次迅速に、官邸および対策本部に提出しました。それらの一部は現実の対策として実現されました。
 ただ、まだ対策が講じられていない提言もあります。とりわけ、次に述べる、「法と正義に則り行われるべきこと」、「国際常識とヒューマニズムに則りやっていただくべきこと」の点では考えていることがいくつもあります。今後、政府の対策の内のいくつかのものについては、迅速な見直しおよび正しい対策の実施がなされるよう望むところです。
1.原子力災害の対策は「法と正義」に則ってやっていただきたい
 この1ヶ月半、様々な「提言」をしてまいりましたが、その中でも、とりわけ思いますのは、「原子力災害対策も他の災害対策と同様に、原子力災害対策に関連する法律や原子力防災指針、原子力防災マニュアルにその手順、対策が定められており、それに則って進めるのが基本だ」ということです。
 しかしながら、今回の原子力災害に対して、官邸および行政機関は、そのことを軽視して、その場かぎりで「臨機応変な対応」を行い、事態収束を遅らせているように見えます。
 
 とりわけ原子力安全委員会は、原子力災害対策において、技術的な指導・助言の中核をなすべき組織ですが、法に基づく手順遂行、放射線防護の基本に基づく判断に随分欠けた所があるように見受けました。例えば、住民の放射線被ばく線量(既に被ばくしたもの、これから被曝すると予測されるもの)は、緊急時迅速放射能予測ネットワークシステム(SPEEDI)によりなされるべきものでありますが、それが法令等に定められている手順どおりに運用されていない。法令、指針等には放射能放出の線源項の決定が困難であることを前提にした定めがあるが、この手順はとられず、その計算結果は使用できる環境下にありながらきちんと活用されなかった。また、公衆の被ばくの状況もSPEEDIにより迅速に評価できるようになっているが、その結果も迅速に公表されていない。
 初期のプリュームのサブマージョンに基づく甲状腺の被ばくによる等価線量、とりわけ小児の甲状腺の等価線量については、その数値を20、30km圏の近傍のみならず、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべきである。さらに、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し、福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである。
 また、文部科学省においても、放射線規制室および放射線審議会における判断と指示には法手順を軽視しているのではと思わせるものがあります。例えば、放射線業務従事者の緊急時被ばくの「限度」ですが、この件は既に放射線審議会で国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告の国内法令取り入れの議論が、数年間にわたり行われ、審議終了事項として本年1月末に「放射線審議会基本部会中間報告書」として取りまとめられ、500mSvあるいは1Svとすることが勧告されています。法の手順としては、この件につき見解を求められれば、そう答えるべきであるが、立地指針等にしか現れない40-50年前の考え方に基づく、250mSvの数値使用が妥当かとの経済産業大臣、文部科学大臣等の諮問に対する放射線審議会の答申として、「それで妥当」としている。ところが、福島現地での厳しい状況を反映して、今になり500mSvを限度へとの、再引き上げの議論も始まっている状況である。まさに「モグラたたき」的、場当たり的な政策決定のプロセスで官邸と行政機関がとっているように見える。放射線審議会での決定事項をふまえないこの行政上の手続き無視は、根本からただす必要があります。500mSvより低いからいい等の理由から極めて短時間にメールで審議、強引にものを決めるやり方には大きな疑問を感じます。重ねて、この種の何年も議論になった重要事項をその決定事項とは違う趣旨で、「妥当」と判断するのもおかしいと思います。放射線審議会での決定事項をまったく無視したこの決定方法は、誰がそのような方法をとりそのように決定したのかを含めて、明らかにされるべきでありましょう。この点、強く進言いたします。
2.「国際常識とヒューマニズム」に則ってやっていただきたい
 緊急時には様々な特例を設けざるを得ないし、そうすることができるわけですが、それにも国際的な常識があります。それを行政側の都合だけで国際的にも非常識な数値で強引に決めていくのはよろしくないし、そのような決定は国際的にも非難されることになります。
 今回、福島県の小学校等の校庭利用の線量基準が年間20mSvの被曝を基礎として導出、誘導され、毎時3.8μSvと決定され、文部科学省から通達が出されている。これらの学校では、通常の授業を行おうとしているわけで、その状態は、通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv,特殊な例でも年間5mSv)で運用すべきで、警戒期ではあるにしても、緊急時(2,3日あるいはせいぜい1,2週間くらい)に運用すべき数値をこの時期に使用するのは、全くの間違いであります。警戒期であることを周知の上、特別な措置をとれば、数カ月間は最大、年間10mSvの使用も不可能ではないが、通常は避けるべきと考えます。年間20mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります。
 小学校等の校庭の利用基準に対して、この年間20mSvの数値の使用には強く抗議するとともに、再度の見直しを求めます。
 また、今回の福島の原子力災害に関して国際原子力機関(IAEA)の調査団が訪日し、4回の調査報告会等が行われているが、そのまとめの報告会開催の情報は、外務省から官邸に連絡が入っていなかった。まさにこれは、国際関係軽視、IAEA軽視ではなかったかと思います。また核物質計量管理、核査察や核物質防護の観点からもIAEAと今回の事故に際して早期から、連携強化を図る必要があるが、これについて、その時点では官邸および行政機関は気付いておらず、原子力外交の機能不全ともいえる。国際常識ある原子力安全行政の復活を強く求めるものである。
                                                以上
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The head is operated?

沖縄から帰ってきた。
実はこの2週間、沖縄に滞在して、川口隆夫の「A Perfect Life」の照明デザインとオペレーションをしてきた。
作品はこの難しい時期に、地震や津波や原発をいやが応でのその内に取込みつつ、あくまでも個人の生活について語り、しかも沖縄/コザで制作発表し、那覇でも公演するというもので、いや本当に大変だっただろうなと思う。でも、その甲斐あって、このシリーズの中でも出色の出来ではないかと、密かに感心している。
詳しくは、クリエーションの後半から参加した僕の言葉より、この「A Perfect Life in 沖縄」を企画し実現した、沖縄のアートプロデュースユニットcimarcus(シマーカス)のブログを参照してほしい。
ところで、この沖縄滞在から戻ってきて、驚いたことがひとつある。
それはテレビの平穏さというか、不気味なまでの沈黙と言ってもいいかもしれない。
沖縄滞在の間、僕らはわりと広いマンションで共同生活をしていて、そこは部屋は十分な広さだが、普段使われているわけではないので、家財道具などはほぼなくて従ってテレビもなかった。でもネットは通じたので、僕はほぼ毎日ネットで情報を漁っていた。
やはり原発は気になるし、ソフトバンクの孫さんの発言も気になる、何よりこのブログに載せたように、被爆の許容範囲の数値を、一気に20倍に引き上げるような措置をとる政府も気になる。
そんな状況だった僕が自宅に戻ったのは、折しも放射能防護担当内閣官房参与である小佐古敏荘氏が辞任してから、まだ3日しかたっていない日である。
何たって、政府から委託されていかに放射能の害を防ぐかという提言を請われた人物が、いまの20倍にあげられた基準はおかしいと表明したのだ。
コトは、我々のこども達の命に関わる、遠く離れたチリで会ったこともない33人の男達が救出されるのを、あれほど延々と放送し続けたテレビや新聞が、この重大事をいかに伝えるのか?!!!
結果、僕はここ数日、一度しかそれも数秒だけしか、小佐古敏荘氏の顔をテレビで見ることはなかった。
しかも、ネット見ていくと、地震/津波後の早くも3月31日には、原発を推進してきた「青木芳朗」元原子力安全委員を筆頭に16名もの原発推進派が、原発は危険だから止めた方がいいとの意見を表明している。
http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/04/blog-post_12.html
この事実は、日本のマスコミでどう伝えられたのか?
テレビでは、相も変わらず平穏な番組が流れ続けている。
僕は、お笑い番組が大好きだ。毎日きついニュースばっかり流れているテレビなんていうのは、出来れば遠慮したい。芸人さんは、変に説教めいたことを言うより、トリックスターとして毒々しく無遠慮に世間を笑い飛ばして切ってくれればいいと思う。
しかし、人の命に関わるようなことが起こり、その件に関して、今まで専門家としてさんざん言説を作り出していた当の識者が、「いまの現状はおかしい!」と声をあげたら、その件に関してはまったくもって黙殺されるとは、いったいどういうことだ?
テレビや新聞というのは、所詮そんなものなのか?
それじゃあ、ネットにじわじわと首を絞められ、世代交代されていっても同情の余地もない。自国民を守れない、重要なニュースの選択も出来ないジャーナリズムなんて意味がない。

Repost

FaceBook内のグループ「福島第一原発を考えます」からの転載です。
【署名や各種イベント】
脱原発イベントカレンダー(掲載されているカレンダーの下に、署名もまとめられてます)
http://datugeninfo.web.fc2.com/
第2弾 子ども20ミリシーベルト基準の即時撤回および被ばく量の最小化のための措置を求める緊急要請
http://e-shift.org/?p=485
小学校の子供達の為に安全な給食物資調達を求めます!(横浜市)
http://www.shomei.tv/project-1745.html
【原発関連の推奨ブログやサイト】
全国の放射能濃度一覧
http://atmc.jp/
放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング
http://www.geocities.jp/environmental_radiation/
福島原発LINK
http://fgenpatsu.blog55.fc2.com/
まとめwiki(現況をチェックするのに便利)
http://www47.atwiki.jp/matowiki/pages/28.html
現況を前日比で閲覧することのできるサイト(5月13日現在ver.87)
http://www.hattori-ryoichi.gr.jp/blog/
岩上安身オフィシャルサイト Web Iwakami
http://iwakamiyasumi.com/
原子力資料情報室
http://www.cnic.jp/
小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/
早川由紀夫の火山ブログ フクシマの放射能地図
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-379.html#more
武田邦彦
http://takedanet.com/
中鬼と大鬼のふたりごと
http://onihutari.blog60.fc2.com/blog-category-1.htmlEYES CLOSED
http://www.witheyesclosed.net/
南ドイツ新聞 原発周辺のガンの危険性
http://www.priee.org/modules/pico2/index.php?content_id=12
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_08/08_10/081014_Childhood_leukemias.html
チェルノブイリ事故処理班の生存者が語る凄惨な過去と放射能汚染への正しい危機感
http://diamond.jp/articles/-/11970
スウェーデンの今
http://blog.goo.ne.jp/yoshi_swe
よくわかる原子力
http://www.nuketext.org/index.html
原発がどんなものか知ってほしい_平井憲夫氏
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html#page14
ジャーナリスト 木下黄太のブログ 「福島第一原発を考えます」
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927
勝川敏雄公式サイト(三重大学 生物資源学部 准教授)
http://katukawa.com/
英国のWeatherOnline社
http://www.weatheronline.co.uk/weather/news/fukushima?LANG=en&VAR=radiationover
日々つらつら(放射能を取り込みにくい食べ物)
http://allgenrenews.seesaa.net/archives/20110509-1.html
ベラルーシの部屋ブログ(カルシウムを摂りましょう)
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6fb0c6aec9bf456e883bc109f48048b3
ドイツ連峰放射線防護庁HPで公開されている放射能監視ネットワーク(CTBTO)の測定値を含む放射性物質痕跡 (トレース)解析サイト(日本の高崎を含む)
http://www.bfs.de/de/ion/imis/spurenmessungen.html/#1
(上の二枚の図はドイツ国内のヨウ素131とセシウム137のグラフ、真中の図は福島原発事故以降の放出状況を時系列に沿って表した地図、下二枚の図が世界九カ国(高崎を含む)で測定されたヨウ素131とセシウム137の時系列グラフ。いずれも片対数グラフ。)
フランスからのニュース
http://www.francemedianews.com/
原発関連重要記事が読めます(クロル38の論文の和訳をいち早く載せたサイト)
http://peacephilosophy.blogspot.com/
福島原発メルトダウン(技術的な詳細考察あり)
http://www.asahi-net.or.jp/~pu4i-aok/cooldata2/politics/politics27.htm
放射能から子供を守ろう[SAVE CHILD]
http://savechild.net/
点滴療法研究会発表(決して手先の者ではありません)
http://web.me.com/mr21/iv-therapy/Radiation.html
東日本大震災と原子力発電に関する資料・教材を集約するwiki
http://onand.under.jp/genpatsu/
ニューヨーク科学アカデミーによる福島事故の放射線障害と予防対策(予防と対策は14p以降)
http://hirukawamura.web.fc2.com/genpatu/housyasen.pdf
写真家・溝口健二氏ブログ、ツイッター 
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/# 
https://twitter.com/#!/zamamiyagareiWITH
アーネスト・スターングラス博士 2006年青森講演記録「放射線と健康」(低レベル放射線の危険性などについて)
http://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/
元GE技術者・菊地洋一さん2003年講演「命はほんとうに輝いている」
http://www.stop-hamaoka.com/kikuchi/kikuchi2.html
エル・ムンド[スペインの新聞 ]2003年 調査報告/原子力発電所における秘密「日本の原発奴隷」
http://www.jca.apc.org/mihama/rosai/elmundo030608.htm
中国新聞 被爆と人間 第3部 ある原発作業員の死
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/00abom/ningen/000323.html
サイエンス・メディア・センター(社会的関心の高い科学ニュースへの専門家コメント提供)
http://smc-japan.org/
【原発関連の推奨動画】
田中優
http://www.facebook.com/l/7b97chuCE-28_jsBu7llLgKer4A/www.ustream.tv/recorded/14146884
JNN福島第一原発情報カメラ(LIVE)
http://news.tbs.co.jp/newsi_sp/youtube_live/
肥田舜太郎医師と福島の女性
http://www.youtube.com/watch?v=tCV3beH_IWI
【お勧め投稿のショートカット(お知らせメールのリンクをクリックすると出てくるURL)】
東京電力の値上げ
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=164936293566771
原発推進学者が次々懺悔
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生物学的半減期について
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放射線被曝の危険 子供を避難させづらい現実的な問題と要因は何か
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放射能汚染が深刻化した場合どのような行動をするか
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=166824120044655
放射線の害を低減させる食生活
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=164637746929959
南相馬市の桜井市長について気になる記事。
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=167226143337786
インドの新聞、The Hinduに掲載されたチェルノブイリ関連の記事
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=166421013418299
情報のギャップをどうすれば埋められる
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=166841833376217
娘が保育園にいる場合どうしたら
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=166744776719256
唯一の被爆国としての責任と覚悟
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=166589226734811
これからの健康不安に対し、自治体にどのような医療体制を求めていくか
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863&id=166600440067023
原発関連企業への有効なボイコットの方法とは
http://www.facebook.com/home.php?sk=group_155657457822562&id=173109119410729&cmntid=173296456058662
【NewTechnology】
福島原発の汚染水を浄化
http://on.wsj.com/fqIzvP
高効率ジャイロ式波力発電システム
http://www.youtube.com/watch?v=P4J1phu60lw&feature=player_embedded

What to do if you know it

福島の一号機メルトダウンの発表を受けて、「知らなかったでは済まされない」とか、「知っていたことを隠していただろう」という意見をよく聞くが、それはあくまで福島の話で、東電や政府を攻めることで話は終わっている。
でも、今頃やっと意識しだして、本当に申し訳ないのだが、僕らがいま考えなければいけないのは、「知ってしまったらどうするのか」ということなのではないだろうか。
それはもちろん、既に東京にまで降り注いでいる放射性物質のことでもあるし、現在福島のこども達に課せられている20ミリシーベルトまで安全だという、誰が決めたかも結局はっきりしない基準でもある。
そしてさらに話を進めるなら、それは当然、原子力発電自体に行き着くと思う。地震の危険性があるから、浜岡原発を止めたという個々のレベルではなくて、原子力発電全般だ。
もう本当に「知らなかったでは済まされない」のだが、僕は今まで原発に関するいろいろなことを知らなかった。
危険なものだと思っていたし、放射性物質は大変な毒だということも理解していたし、チェルノブイリのドキュメントも観ていた。でも、以下のことは知らなかった。それは、原発の発電コストが高いとか発電と送電が一体化している不合理だとか、そんなちっちゃなことではないのだ。
まず、原発の施設としての寿命は、世界的に平均40年で、それを越えるとぐっと危機管理が難しくなり、従って現状を維持しようと考えると、また新たな原発を作らないといけない。
そして、長年にわたって放射線を受けていると、その物質も高濃度の放射能を帯びて、使用済み燃料と同じ位毒性のあるゴミになる。つまり原子炉自体も高濃度放射性破棄物として、処理しなくてはいけない。
それらの超危険なゴミは、何10万年と安定している地層に安全に保管すると電力会社は言っているが、現在までその保管に同意する地はなく、安全に保管したいんだけど「できない」猛毒のゴミが、そこら中の原発に水に沈めて保管されている。
「燃料プール」などと、もっともらしい名前を付けているけれど、あれは猛毒のゴミ溜めだ。しかも、いったい誰が、ここはこれから10万年以上安定したままだから、毒を置いておいても未来永劫安全だと、断言できるのか?
おまけに、ウランの埋蔵量は、当たり前だが有限で、諸説あるがいずれにせよそのうち尽きてしまう。
残るのは、廃炉にしなければいけない「使えない」施設と、猛毒のゴミ。
ざっと、こういうことを震災前には、僕は知らなかったけれど、今は知っている。
つまり、上記の事実を言い換えると、僕が生きている間くらいしか使えない電力発生機を使うために、何万年も何十万年も消えない毒を作り出して、その毒は自分たちの手持ちの技術では無毒化できず、その閉じ込めの見通しもつかないということになる。
これは、一体全体どういうことか?
例えば、乱暴な例だけど、隣のウチが上のようなことを言い出して、猛毒のゴミを出しつつ電気をガンガン使っていたら、あなたはどうする?
僕なら猛烈に抗議するし、しかも警察などの国家機関は、その行為を止める権利があると信じる。自分も、毒を吐き出しつつ、電気を作ろうとは思わない。だって、自分では無毒化できないし、何処に捨てればいいかも決められないのだ。
しかも、時間というファクターがあるので、ことはもう少しだけ複雑で悪質だ。
つまり、あと何世代かしたら、このまま今の事態が収束し「安全」に原発を使い続けられたとしても、原子力発電は資源が枯渇して有効な手段ではなくなるだろう。その時には、役立たずの施設と毒のゴミだけが残る。
僕たちは、まあ仕方がない。原子力エネルギーで、夏も涼しく過ごしたし国の競争力も増し、豊かな暮らしを楽しんだ。
でも、少しだけ未来のこども達には、糞みたいなゴミだけを押し付けることになる。
自分がその立場だったら、どれだけ過去の老人達を罵倒するだろう。いや、考えてみれば、時間だけではない。経済力などの問題で、いま原発を持たない国もたくさんあるのだ。いずれ、それらの国にも、福島の放射能は迫っていく。海にも空にも壁なんてない。
僕は、今まで、有害なのは知っているが、少なくとも見かけ上だけでもきちんと処理して、安全なふうに埋設されていると思っていた。ただ何となく。
でも、現在、多くの人が上記の事実を知ったわけだ。僕も知った。つまりこれは、僕の問題だ。

Celebrity comments

僕、もともと山本太郎さんのファンだったんですけど、それはけっこう某テレビ局の「ウルルン・・・」のせいだと思います。でも、ファンだからという事だけではなく、これはとっても力強いメッセージです。
http://youtu.be/IVGKRPoyyfY
もしこれで、山本さんの仕事に制限がかかるようなら、日本のテレビはマジに原発に支配されている。