Ljubljana-Kyoto-Singapore

Ljubljanaでの公演を無事終え帰国.
24時間京都にいて,家族に会って洗濯をしてご飯を食べて,EaさんのツアーのためSingaporeへ.
久々のアジア.シンガポール・アート・フェスティバルでの公演会場は,ダムが昔にmemorandumを公演したのと同じVictoria Theatre.アジアはやっぱり楽しい.蒸し暑いけれど...
詳しくは,また時間のあるときに.
(近くのフードコートにあるマクドナルドが,無料の無線LANを解放している.いまも,そこから送信.店に入らなくても,近くのカフェからでもネットワークに入れる.マクドはすべての店舗でこんなサービスをしているのかな?)

写真は、Ljublianaの劇場とオペブース、そして遊びに連れて行ってもらったアートスペースというかコミュニティというか、閉鎖された軍の施設をスクワットして運営されている。

Singapore

また時間のあるときに,などと書いてから,もう10日以上経ってしまった.
シンガポールのVictoria Theatreは,フェスティバル後にリノベーションのために2年間閉めるのだそうな.建て替えるだけなら,もっと短期間ですむだろうけれど,歴史的な外見は残そうということらしい.
今年のSingapore Arts Festivalのプログラムは,ダンスではEa Solaの他に,Nederlands Dans Theater IやRosasなど,シアター部門ではStation House Operaなども参加している.そしてもちろんシンガポールのアーティストもたくさん参加.
ここや香港で大きなフェスに参加するたびに思うんだけど,なぜ日本ではこういう規模のフェスがきちんと継続して行われないんだろう?東京国際芸術祭の中東シリーズはすごいと思うけれど,こういうフェスとはまた違う目的を設定したものだし,横浜の名前もこの頃あまり聞かない気がする.来るのは超ビックネームが単発で,しかもばか高い値段でばかり.
多くの観客に良いものを見せるのももちろん大事だけど,いち公演に5〜6千円や時には1万円以上なんて払ってたら,そうそう劇場に通えない.日本の観客は「金持ち」の上に馬鹿が付くと,プロモーターに思われてるんじゃないだろうか.
それに例えば日本のアーティストが,こういう規模のフェスに参加してさまざまなカンパニーなどと出会って,言葉を交わす機会がもっと必要だと思うんだけどなぁ.そして,それが継続することに意味がある.
決して西側にすり寄っていくことが大事だとは思わないけれど,知らないうちに日本はどんどん世界の端っこに戻っていってるんじゃないだろうか.
写真は,Victoria Theatre内部と公演後の舞台挨拶,そしてホテルの部屋から見えた一昨年Refined Colorsを公演したEsplanadeアートセンター(ハエの目玉みたいなヤツ.良いアートセンターです)

14-26

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一昨日と昨日の2回,京都は吉田神社の節分祭に行く.
大晦日から新年にかけて,ウチの近所の平安神宮の参道は,数々の出店で賑わうが,吉田山の節分祭はそれ以上である.しかも参道から坂を上がって,火炉祭のあるエリアを過ぎ,上の日本各地の神社の総元締めみたいな神社に至るまでの山道は,非常に風情もあるし,夜が更けても人が繰り出していて,面白い事この上ない.
炭焼きの鰯にかぶりつきつつ日本酒でも飲めたら最高なのだが,娘を抱えつつのお参りの上,あまりの人出に,酔っぱらうのは断念.ついでに言えば,火炉に火が点く23時までウロウロするのも,同行の妻はともかく3歳の娘と70歳のお婆には無理そうだったので,おとなしく22時前に家に帰る.しかし,去年は京都にいなくてお参りすらできなかったので,それから思うと満喫しました.それに,年々少しずつ娘の成長にあわせてお参りの時間が火炉の点火の時間に近づいていくだろうから,それも楽しみである.(実際今年は土曜が火炉祭だったので,ちょっと危険を感じるほどの人出でした.)
で,翌4日の今日は,一路シンガポールへ.
タイトルの14-26は,京都とここの最高気温.しかし,覚悟していたほどには暑くない.むしろ初夏の気持ち良さが先に立つ.
今回は,3月末の公演の為のワークショップ.
この「ワークショップ」という言葉は,英語の便利な言葉で,いろいろ使われすぎていて意味がとりづらいが,今回は製作メンバーの顔合わせとミーティング.一週間強の滞在でいったん日本に帰り,次は3月に本製作と公演に来る.
宿泊は,この公演のオーガナイザーであるTheatreWorks所有のアパートメント.公演は,彼らのスタジオである「72-13」.
日本には,公共の劇場はいっぱい建って,良いカンパニーだっていっぱいあるかもしれないけれど,そのどれひとつとして,こういう制作環境は持ててないよなぁ.平等に,薄ーく,広ーく,サポートします,という日本の現状との差を感じるなぁ.
写真は,今居るアパート.

This life

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もう10年以上も前になるが,初めてこの街/国を訪れた時は,なんて小奇麗で面白味のない所なんだろう,と思っていた.まだリー・クワンユーががんばっていて,やれ長髪だとパスポート・コントロールで追い返されただの,道に唾を吐いたら罰金とられるだの,いろいろ聞いていたうえに,他アジア諸国と比べて少々物価も高かった.
でもそれは,どちらかというと,僕の経験と知識が,足りなかったせいかもしれない.もしくは,ここ10年で,ものすごーく,シンガポールが変わったか.いずれにせよ,どんな街にも悪場所はあるものだ.完璧に管理された綺麗な街なんてあるはずがない.(あれだけいろいろ厳しくやっていたクワンユーの息子が現国家元首で,事情はよく知らないが世襲制にも見える胡散臭さがあるのも,また面白い.)
その点,いまのシンガポールは,なかなか良いバランスをとっているような感じ.相変わらず買い物天国がウリに見えるが,ちゃんと文化も,中身が積み重なっているようにみえる.えらそうな言い方になってしまったけど,人々がそれほど仕事や何か競争に追われ続けてへとへとになっているわけでなく,自分たちで楽しみながら生きてる感じ.生活が辛くなさそうに見える.
そう見えるのは,街が変わったのか,僕が変わったのか.
日本の方が,自分の人生を放り出しちゃいたい人が多そうで,欲望がねじくれて影に潜り始末に悪い.
シンガポール滞在,なかなか楽しいです.単にここの景気がかなり良いからかもしれないけど...
写真は,アラブストリートと,そこで水パイプをたしなむ怪しいひと.ものすごい色彩の食堂.近代的なアーケード.一心に願うおっちゃん.

Massage

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明日は今回のワークショップのプレゼンがあるので10時入りだが,今日までの日々のスケジュールは,午後2時入り夜10時終わり.
なかなか余裕のある心得たスケジュールで,昨日までは午前中にちょっと観光兼買い物に出かけたり,洗濯したり,やる事がいろいろあったのだが,今日は満を持してというか遂に来たかというか,アジアなら当然というべきか,マッサージ屋へ.
ネットの検索に引っかかった所が,偶然にも現場のすぐ近くで,一も二もなく直行.
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http://amet.livedoor.biz/archives/cat_10005364.html
マッサージ『L.C Fu Li Hua Foot Reflexology Centre』 6339-0787
リャンコートの明治屋と同じフロアー(B1)にあるマッサージ屋だ。
店内は狭いので、週末などは予約していくほうがいい。
スペシャルパッケージ 足裏40分&肩首背中30分 43シンガポールドル(約3千円)
マッサージは強烈だ。膝下まで、入念に指圧してくれる。強めが好きな人にお薦めだ。
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43シンガポールドルは,今日のレートだと3500円くらいだが,もう十分納得の70分.
揉み返しが怖い事は怖いが,もともと,おっちゃんが全体重/全存在をかけてぐいぐいもみ込んでくれるような按摩が好きです私.というワタシにはぴったしの,力技のしかしツボは押さえたマッサージでした.(ただ,足裏の強烈さでは,数年前にバンコクで通った足裏治療院の勝ち.)
たぶん,帰るまでにもう一度行くかな...

Local journey?

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シンガポールでの,コラボレーションのためのワークショップは終了.
3月末に実際に公演する現場での制作だったから,照明や舞台デザイン的には非常にありがたかった.
内容は,まだまだこれから詰めて行かなくてはいけないが,参加者がどういう事がやりたいのか,どういう事ができるのか,各自のスキルも含めて見当がついたし,有効な時間だった.
土曜日に,10名程度の関係者や機材スポンサーを招いて15分ほどのショーイングを行い,日曜は事務的な事も含めての打ち合わせと撤収.
その土曜のショーイングが終わってからみんなでご飯を食べ,それから面白い所へ行った.
イベントの名前はロジャーというのだけれど,悲しいかなスペルがわからない...
何でも毎回場所を変えつつ,古き良き近代(モダン)建築を会場にして,そこにアーティストやデザイナーが集まって,各自の仕事をプレゼンテーションする催し.
今回は,チャイナタウンの近くの高台に立つ丸ビル最上階.この丸ビル,4枚目の写真の場所から見ると円柱形だが実はC字型で,たぶん南にだと思うが口が開いていて,中はずんっと空洞.最初の写真みたいに,内側の窓から眺めると向かいの部屋の玄関が見える.
37階の会場は,オーナーが建築家さんだそうで,中に事務所や広大な応接室,ベットルームや書斎や何だかんだと,いや広い広い.玄関は37階だが,中に入ると上にもう一階,下にももう一階フロアーがある.
全てのユニットがこういうように入れ子構造になっているのかどうかは不明だが,まるで一軒家にいるよう.しかも窓からは,絶景の夜景!そこここにおかれた大きな鉢植えの効果もあって,まるでBaliかどこかのリゾートに迷い込んだような感覚.そういえば,応接室から繋がるバルコニーは,窓というか仕切りがなかったような...とにかく,解放感のあるおしゃれなお住まい.
こんな所が仕事場兼生活の場というのは,心底羨ましい.良いもの見せて頂きました.
折しも,旧正月(Chinese Newyear)まで後一週間あまり.チャイナタウン周辺は,既に毎日毎夜繰り出す人で溢れてきている.これから17日18日の週末にかけて,まだどんどん人が増えてくるのだそうだ.
そんな喧騒を静かに見下ろすように,あの37階の主は暮らしているのだろうか.

Spring Festival

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前にも書いたが,今年の旧正月/春節は2月18日.17日(土)が大晦日みたいなもんかな.
香港の旧正月を過ごした事があるけど,シンガポールはまた違った賑わい方.香港は,当然街中が春節一色になるが,シンガポールではチャイナタウンが賑わう.まあ,当たり前だが...でも,行ってみてわかるのだが,空間的に限定されている分,その中の賑わいは密度が高い.まだ一週間先なのに,街は春節一色.年越しのお菓子やらご馳走やら,派手な飾りやら果物やらを買うために,平日の昼間から人が繰り出している.
会社によっては,今週から2週間の休みに入る所もあるらしい.先日会った人の中には,一週間ほど北海道にスキーに行く!?という人もいた.シンガポールからわざわざ???という気もするが,雪には大きな憧れがあるみたい.僕はシンガポールでごろごろしている方が,よっぽど良いように思うが,でも,アジアからのリゾート先が日本の北海道というのは,なかなか北海道がんばってるなというか,「東京」や「寿司・芸者」や「デジタル・ハイテク」以外にもアピールしている部分があるというのは,素直に嬉しい.
そんな,新年に備えて賑わうシンガポールから,残念ながら帰国.次回は,本格的な滞在制作公演になるが,それは来月の事.

In production

MrtSign
ほぼ毎朝,地下鉄で1回乗り換えて駅から10分ほど歩いて,約45分の通勤をしている.
時間は9時前から11時ごろまでとまちまちなのだが,ほぼたいてい一杯の乗客である.東京や大阪なんかでもそうかもしれないが,京都ではこんなにどの時間でも一杯という事はない.帰りは,タクシーの事も多いが,たまに22時とか23時ごろに地下鉄に乗ってもやっぱり一杯.
どの時間帯でも,日本みたいに異常に皆さんダークスーツで,夏でも・秋でも・冬でも・春でもほぼおんなじような格好の男性ばかり,という事はない.僕が乗るどの時間帯でも,老若男女様々な人種のとりどりの格好をした人が乗っている.
なので,表示もこんな感じ.英語に北京語にマレー語とヒンドゥ語と,ほぼたいてい4カ国語表記.
つくづく,日本はモノカルチャーだなぁと(単一民族というわけではないのに),何だかみんな同じ方向を向いている気がして怖くなる.
制作は,ただいま音や映像が出来てくるのを待っているところ.照明は,毎回仕込むので,極端な事をいえば僕のプラン次第で毎回セットアップも変えられるし,LEDだと色も動きも簡単にアップデートできる.
しかし,音も映像も変更可能だとはいえ,一度作って組み込んでしまうと,そうそうは作り替えが利かない.その分初期クリエーションに,莫大な時間がかかる.
でもそのかわり,ツアーなんかだと,圧倒的に照明/舞台の仕事量が多くなる.何しろ,毎回セットアップしてはバラす物量が違う.という感じで,いつもクリエーションの中盤にさしかかると,他のエレメントの出来上がり待ちになる.今回のプランを描いて,スクリーンや灯体を吊り込んだ時点で,実は照明の仕事の半分くらいは終わっているのだ.